晴天に恵まれた1月7日(日)利府町総合体育館で令和6年利府町二十歳を祝う会を開催しました。
330人が出席し、懐かしい顔を見つけては、笑い合い、旧友との再会を喜んでいました。
二十歳の皆さまを代表して、齊藤 千夏(さいとう ちなつ)さんが二十歳としての決意のことばを述べ、伊藤 颯太(いとう そうた)さん、赤間 愛(あかま あい)さんが二十歳の抱負を発表しました。
■町長×二十歳を祝う会代表者 新春座談会
・赤間 愛(あかま あい)さん(利府中学校出身)
・齊藤 千夏(さいとう ちなつ)さん(しらかし台中学校出身)
・伊藤 颯太(いとう そうた)さん(利府西中学校出身)
町長:みなさんおめでとうございます。今日の座談会では二十歳を迎え、進学によって町外で暮らしている皆さんから見る今の利府町の印象や、希望する利府町の将来像などをぜひ教えてください。
赤間:私は、マチトリンクの活動で利府町、大学のゼミ活動で多摩市のまちづくりについて取り組んでいますが、利府町は多摩市と比べて若い世代のまちづくり参加率が低い印象があります。若者のまちづくり参加を図るため、町内への大学などの誘致、既存の大学との連携関係のさらなる強化などが必要だと思います。
町長:ありがとうございます。皆さんはコロナ禍で様々なことが制限された世代だと思います。また、騒音問題など様々な社会状況もあり、今の若者の関心はネットなど内面的なものに偏ってしまう傾向にあると思います。その中で、今の社会人に求められる資質は、向き合うべき対象だけでなく、包括的な人との関わりが大きくなってきている現状がありますが、皆さんはどう思いますか。
齊藤:私は臨床検査技師を目指していますが、大学の先生から、人との関わりのメインが家族や親など患者の周囲の人になりつつあると話を聞きました。ただ、本質は患者にあり、適切な治療などを行うために、周囲の人を尊重しながら、重要視するべき対象を間違えてはいけないと教えられ、それを意識して日々の学習に取り組んでいます。
伊藤:私は、現在建築デザインについて大学で学んでいますが、コロナ禍では制限されることが多く、生活の面で大きな影響がありました。建築の面から見ても、コロナによって建築デザインとまちづくりの関係性の、既存の価値観や固定概念がリセットされたのかなと思っています。それによって自分自身の考え方も柔軟になったという側面もコロナにはあったのだと捉えています。
町長:皆さんありがとうございます。利府町の大きな課題として、20代の女性が転出し、戻ってこないということがあります。就職や進学などで転出した方が再び利府町に戻ってくるためにはどのようなものが必要だと思いますか。
赤間:利府町に留まるために必要なものが足りないのではないかと思います。利府町は子育て支援が充実している印象がありますが、宮城県内に学びたい分野や働きたいと思う就職先がなければ転出してしまい、その後の仕事や家庭の関係で戻ってくることが難しくなるのだと思います。
齊藤:私自身、宮城県内に学びたい分野がなく県外に転出し、その分野の就職先のニーズが宮城県内に少ないため、就職自体も県外を考えています。同じように考える同世代も多いのだと思います。
伊藤:デザイン技術を専攻する上で、芸術展や美術館などで表現方法を学ぶことができる機会が利府町および宮城県内では少ないと感じ、関東方面へ進学しました。このように多様な学びを得るためには県外へ転出する必要があり、そのまま生活の拠点としてしまうのだと思います。
町長:皆さんありがとうございます。町内では、太子堂や神谷沢などの宅地開発やしらかし台IC周辺の工業団地造設など様々な取り組みによって町内のさらなる発展を見込んでおり、ソフト面でも様々なチャレンジをしているところです。また、新たに夢の実現に向けチャレンジする方を応援する「夢チャレンジ応援事業交付金」を支給する予定もあり、皆さんを含めた若者には、利府町にないものを諦めるのではなく、「ないからこそ実現しよう」というチャレンジの気持ちをぜひ持っていただきたいです。最近、利府町在住・出身の若者が、平成生まれ初の宮城県議会議員に選出、第一回政策甲子園で最優秀賞受賞、ジュノン・スーパーボーイ・コンテストグランプリを獲得するなど活躍されています。皆さんもそれぞれの分野で活躍されることを期待しています。本日はありがとうございました。
マチトリンク:学生なりの視点から町おこしを考え、実施し、地域貢献していきたいという思いから発足されたボランティア団体
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