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【特集】小野寺太志選手・山田市長 特別対談[後編]

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宮城県名取市

サントリーサンバーズ大阪
小野寺太志選手

聞き手/名取市長 山田司郎

パリ五輪の雰囲気やアスリートとして普段考えていることなどを中心に構成した前回。その後編の今回はバレーボール選手としての基礎を築いた名取市で過ごした子どもの頃の思い出などを中心に語ってもらいました。
「小中学生の時は、ほとんど野球をしていた」と振り返る小野寺選手。試合では中軸選手として活躍していましたが、中学3年の時にバレーボールに転向しました。
野球の経験は今にも生きていると話し、スポーツに取り組む子どもたちに「いろいろなスポーツから学ぶことが多い。さまざまな競技を見たり、経験したりしてほしい」とアドバイスします。
多忙な競技生活の合間を縫い時々帰省するといい、「街並みがきれいで心が安らぐ」と頬を緩める小野寺選手に古里への思いも聞きました。

【プロフィール】
小野寺太志(おのでら・たいし)。ニックネームは「たいし」。平成8年(1996年)2月27日名取市生まれ。不二が丘小、名取一中、東北高校、東海大学を卒業。「JTサンダーズ広島」を経て、令和5年度から「サントリーサンバーズ大阪」に移籍し、ミドルブロッカーとして活躍。趣味は買い物とカメラ。好きな言葉は「素直に、謙虚に、前向きに」。好きな色はネイビー。好きな飲み物はコーヒー。28歳。身長202センチメートル。二児の父。

■〝野球漬け〞の日々、バレー選手の礎に
山田司郎市長(以下、山田):小野寺選手はどんな少年時代を過ごしていましたか。
小野寺太志選手(以下、小野寺):絶えず動いていた少年でした。小学校(不二が丘小)で少年野球を、中学校(名取一中)でも野球部に所属していました。野球中心の学校生活でした。

山田:野球が好きな子どもだったのですね。
小野寺:みんなと一緒に練習をしたり、プレーをしたりするのが好きでした。ただ、素振りなどのような一人で地道に行う練習は苦手でした。

山田:名取一中の野球部時代の思い出はありますか。
小野寺:柵越えホームランを打ったことです。チームでは打線の中軸を担っていました。足は遅めでしたが、球をバットに当てるのがうまい選手だったと思います。

山田:器用でセンスが良かったのですね。野球経験がバレーボールでも役立っていますか。
小野寺:野球もバレーボールもボールを使う競技なのでどちらにも通じる部分はあると思います。
野球をしていて良かったことはボールへの恐怖心が無かったことです。野球の球は小さくて硬く、高速で飛んで来るので体に当たるとすごく痛いです。
一方、バレーボールは大きいし、野球の球ほど高速ではなく、当たっても野球の球ほど痛くないので、恐れを感じることはありませんでした。

山田:バレーボールを始めたのは中学3年生の時でしたよね。
小野寺:はい。中学3年でバレーボールを始めました。野球では地道な練習が苦手だったのですが、バレーボールではそのような練習が苦じゃなかったです。

山田:それはどうして。
小野寺:野球よりもバレーボールの方が好きだったのかもしれませんね。
きついトレーニングがたくさんありましたが「バレーのための練習なのだ」と考えると、苦にならず乗り越えられました。

山田:好きなことだと、大変なことがあっても乗り越えられるということですか。
小野寺:その通りだと思います。スポーツに取り組む子どもたちに伝えたいのは、「好き」という思いを大切にしてほしいということです。下手でも良いので心から楽しむことが大事です。
僕の場合、楽しみすぎて試合中や練習中に無意識に笑っていることがあります。楽しいと思ってやっているうちに、「もっとうまくなりたい」という思いが芽生え、上達につながります。
好きという気持ちがあるから、壁を乗り越え長く続けることができると思います。スポーツに限らず、まず体験してみて自身が好きだということを継続することが一番だと思います。

■努力尽くして悲観せず、前を向く
山田:努力を積み重ねても結果が出ないときはどうしていますか。
小野寺:してきた努力は無駄ではないと信じ、たとえ良い結果につながらなくても悲観しないよう心掛けています。
努力と準備を重ねて良い結果が出ることもあるし、逆に出ないこともあります。勝負は巡り合わせやタイミングに左右されることが多々ありますから。
ただ、負けた時に「もっと準備をしておけばよかった」という思いはしたくないので、自分ができることは全部やり切ります。

山田:モチベーションを高く保つためにしていることはありますか。
小野寺:オンとオフを明確に区別することです。休みの日はバレーボールのことを考えずに過ごしています。オフの日は食事に行ったり、家族で出掛けたり、買い物をしたりして過ごしています。

■名取のここが好き
山田:忙しい日々だと思うのですが、名取に帰省はできていますか。
小野寺:頻繁にはできませんが、時々帰省しています。

山田:名取市の魅力って何だと思いますか。
小野寺:帰省した時にいつも思うのは、街並みがきれいだということです。いろいろな店があって、緑もたくさんあってきれいな街ですよね。
時間がゆったりと流れている気がします。「ここにいるだけで心が安らぐ」と、リラックスできる場所が多いのが自分にとっての名取の魅力です。

山田:名取の食はいかがですか。
小野寺:僕はすしなどの海鮮料理が大好きです。閖上の「かわまちてらす閖上」はおいしいものがたくさんあって大好きです。先日も赤貝丼が食べたくて家族で出掛けてきました。

山田:バレーボール以外に挑戦してみたいスポーツはありますか。
小野寺:ゴルフです。打ちっぱなしは何度かやったことがあるのですが、コースを回ってみたいです。「楽しそうだな」と思って見ているので。

山田:いいですね。名取市にもゴルフ場がありますからぜひ挑戦してみてください。バレーボールにもいい刺激を与えるかもしれませんね。

山田:今回はありがとうございました。小野寺選手の素顔の部分が伝わってきて大変良かったです。前回の対談では2028年のロサンゼルス五輪への決意を力強く語っていただきました。今後の小野寺選手の活躍を期待しています。

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