いま、日本に伝わる古写経に注目が集まっています。なかでも、唐の時代(7世紀)に編さんされた『続高僧伝』の玄奘三蔵の伝記は、日本古写経だけが、玄奘が没するより前にまとめられたものであることが知られています。
中世に写された新宮寺一切経にも、この古い形態の『続高僧伝』が残されていることが、科学研究費助成事業基盤研究(B)「名取新宮寺一切経本を中心とした『続高僧伝』の総合的研究」によって明らかになりました。
今回の講演会では、新宮寺の協力を得て10年に渡って調査をしてきた研究成果とともに、高僧伝とは何か、一切経と関わる新宮寺文殊像をめぐる信仰など広い視点から、わかりやすく紹介します。
日時:3月10日(日)13:30~16:30(開場13:00)
講演:
●「新宮寺一切経『続高僧伝』調査の経緯」堀裕氏(東北大学大学院文学研究科教授)
●「高僧伝とは何か」齋藤智寛氏(東北大学大学院文学研究科教授)
●「『続高僧伝』玄奘伝と、その日本古写経本研究の意義について」斉藤達也氏(国際仏教学大学院大学研究員)
●「新宮寺文殊五尊像と日本の文殊信仰」長岡龍作氏(東北大学大学院文学研究科教授)
会場:増田公民館ホール
参加費:無料
事前申込:不要
主催:続高僧伝研究会
共催:市教育委員会、東北大学文学部
問合せ:市史編さん室
【電話】290-2090
【E-mail】shishi@city.natori.miyagi.jp
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