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市長コラム 縦走

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宮城県名取市

名取市長 
山田司郎(やまだしろう)

「みちのく潮風トレイルを未来へつなぐ」
みちのく潮風トレイルが全線開通5周年を迎えます。
青森県八戸市から福島県相馬市までの東北の沿岸をつなぐ1,000キロを超える道。
日本のロングトレイル第一人者といわれる故・加藤則芳さんが提唱し、東日本大震災後に環境省がグリーン復興プロジェクトの一環で実現しました。
その統括本部が「名取トレイルセンター」であり、種差海岸、北山崎、浄土ヶ浜、碁石海岸、南三陸の各サテライトと連携して、全線の維持管理や情報発信をしています。
昨年、4県29市町村で「みちのく潮風トレイル関係自治体協議会」を設立し、私が会長を拝命いたしました。関係者と力を合わせてトレイルの環境整備と普及促進、トレイルを活用したまちづくりを進めていきます。
みちのく潮風トレイル憲章には、「美しい風景と風土を楽しむ道」「暮らす人と訪れる人にこころの交流が生まれる道」「自然の優しさと厳しさを胸に刻む道」「震災を語り継ぐ記憶の道」とし、自然と人の共生の象徴として、「次世代へ受け継ぐ道」「全ての人々を歓迎し、皆で育てる道」と定めています。
私も各サテライトの周辺を歩いてきました。
大海原とリアス海岸ならではのダイナミックで圧倒的な自然景観、手掘りのトンネルや梯子の上り下りなどのアトラクション的な楽しさ、いわしを天日干しするおばちゃんたちとの会話、津波石など震災の記憶をたどる旅、ご当地ならではの地酒や旬の食べ物など、歩くスピードだから実感できる魅力や学びがみちのく潮風トレイルにはあふれています。
ロングトレイルを一過性の流行で終わらせるのではなく、「皆で育てる道」として未来へつなげていきたいと考えています。

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