尚絅学院大学 健康栄養学類
教授 木村 ふみ子さん
「名取のキクラゲ、知ってほしい」
「キクラゲは食物繊維が豊富で、癖がなくどんな料理にも合う優れた食材」。
こう話すのは尚絅学院大学で食品学の研究を行う木村ふみ子教授です。本市の産学官連携促進事業「きくらげ研究プロジェクト」(令和3〜5年度)で、「コリッ」とした独特の食感や栄養成分を調査したほか、キクラゲ料理のレシピも考案しました。
その一環で行った市民アンケートでは、「キクラゲが好き」という回答が多かった一方で、「使い方が良く分からない」という声が多かったといいます。木村教授は「キクラゲ料理のレシピが一般的になれば消費拡大につながる」と期待を込めます。
プロジェクト研究の序盤、食感や栄養素に言及する学術論文を探したものの〝収穫〞はごくわずか。これまであまり研究がされてこなかったといい、「未開拓の研究素材であり、たくさんの可能性を秘めている」と、プロジェクトが終了した今も独自に研究を続けます。これまでの成果を精査し、今年中に論文にまとめることが目標です。
そんな研究の根底にあるのは、「名取でおいしいキクラゲが盛んに生産されていることを多くの人に知ってもらいたい」という思い。穏やかな語り口にも力がこもります。
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