西暦724年に造られた多賀城は、令和6(2024)年に創建1300年を迎えました。
多賀城南門は、当時の建築技術の粋(すい)を集め、二重門という最高位の門を建設しました。復元するに際しては、可能な限り古代の建築技法を取り入れ、建築しました。その一方で、見学者の安全に配慮し、見えない部分には最新の耐震補強を行っています。まさに、古代と現代の技術が融合した、ハイブリットな門となってます。
●組(く)み物(もの)の様子
古代建築では、重要な建物をより大きく見せるために、柱の上に組み物と呼ばれる構造物を設け、建物の軒先を広げています。南門では、発掘調査の成果などから二手組(ふたてぐみ)の組み物であったと想定してます。
●槍鉋(やりがんな)仕上
柱など木部の仕上げには、奈良時代にも使われていた、先端が槍の穂先のようになっている槍鉋を使用しています。柱のごつごつとした仕上がりは、この槍状の刃物を使用したことによるものです。
*多賀城創建1300年に向け「歴史の風」を拡大し、「歴史の風 創建1300年Special」をお届けします。(令和6年1月号から令和7年1月号までを予定)
問合せ:文化財課文化財係
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