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〈歴史の風〉多賀城と災害の歴史

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宮城県多賀城市

西暦724年に造られた多賀城は、令和6(2024)年に創建1300年を迎えました。

日本は地震や台風などの災害が多く、それは奈良・平安時代においても同様でした。市内においても、災害の痕跡が発見されています。また、古文書からも、災害の様子を読み解くことができます。

『日本三代実録(にほんさんだいじつろく)』という歴史書によると、貞観(じょうがん)11(869)年に大地震が発生し、建物が多数倒壊しました。また、津波が多賀城の「城下」まで到達し、犠牲者が多数生じたと記されています。この津波の痕跡は、仙台平野に位置する複数の遺跡でも発見されています。また、この大地震の後に多賀城政庁も改修されたと考えられます。

現在の青森県と秋田県にまたがる「十和田火山(とわだかざん)」が、延喜(えんぎ)15(915)年に大噴火を起こしたと歴史書に記録されています。京都の延暦寺(えんりゃくじ)には、出羽国(でわのくに)(現在の秋田県・山形県)で桑の葉が火山灰によって枯れたとの記録が残っています。この大噴火は、国内の過去2000年間の中で最大規模の噴火と考えられており、火山灰は東北地方一帯を広く覆い、甚大な被害をもたらしたと推定されます。

*多賀城創建1300年に向け「歴史の風」を拡大し、「歴史の風創建1300年Special」をお届けします。(令和6年1月号から令和7年1月号までを予定)

問合せ:埋蔵文化財調査センター
【電話】368-0134

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