文字サイズ
自治体の皆さまへ

〈歴史の風〉Tagayasuプロジェクト [連載57]

6/37

宮城県多賀城市

■多賀城創建1300年記念事業
▼古代食再現プロジェクト
古代の宮廷料理として、多賀城・七ヶ浜商工会が、本市の特産品を活用したメニューを開発しました。また、食器については、市民の皆さんのご協力をいただき制作しました。
再現した古代宮廷料理や古代の食器は、令和6年11月1日に開催された多賀城創建千三百年記念式典のレセプション会場でお披露目しました。
古代食再現プロジェクトについて、詳しくは市HPを確認してください。

▽多賀城版宮廷料理「みちのおくの国の宴」
奈良県の奈良パークホテルで長年に渡り研究開発されてきた「天平(てんぴょう)の宴(うたげ)」をベースに、多賀城の「歴史」と「食」を融合させた多賀城版宮廷料理です。
料理は14品。記念式典レセプション会場では5品を提供しました。
(1)醤(ひしお):現代のみそ、しょうゆのルーツ
(2)熟蘇(じゅくそ):乳製品、現代のチーズのルーツ
(3)海老鼠津備醢(ほやつぶししびしお):現在の塩辛のルーツ
(4)鯨魚(いさな):クジラ肉
(5)佐米楚割(さめすわやり):魚(鮫)の身を枝のように細長く割ったもの
*その他のメニューについては、市HPをご覧ください。

▽宮廷料理調理監修(敬称略)
料理考案調理・レシピ提供:奈良パークホテル料理長 足立秀滋
監修:一般社団法人宮城県調理師会 副会長 高橋正行
調理・提供:小野屋ホテル料理長 鎌田秋夫

問い合わせ:多賀城・七ヶ浜商工会
【電話】365-7830

▼三種の食器
市民の皆さんのご協力をいただき、制作した古代の食器は、「須恵器(すえき)」「土師器(はじき)」「木器」の三種類です。

▽須恵器
須恵器(すえき)は古墳時代中期から平安時代にかけて見られる青灰色の焼物で、一部轆轤(ろくろ)を利用して成型し、穴窯(あながま)を用いて1200度程の高温で焼き上げます。
今回復元した須恵器は山王遺跡にて出土した遺物を参考に制作を行いました。

▽土師器
土師器(はじき)は、古墳時代から平安時代までつづき、弥生土器と同じ技術をもとにして作られた土器で、長く日本で使用され続けた焼き物です
そして、野焼きや覆い焼きという手法で700〜900度の低温で焼かれます。
東北地方では、古墳時代後期(6世紀)になると、杯などには内面が黒色処理されるようになり、多賀城が繁栄した奈良〜平安時代にも黒色処理が行われていました。

▽木器
今回復元を行った木器は、山王遺跡や市川橋遺跡において、数千におよぶ挽物(ひきもの)の木製遺物が出土していることから、挽物で制作することとしました。
年代としては、奈良時代後期(8世紀後半)のものとして出土した器を復元しており、その樹種は、多賀城跡および周辺遺跡における出土事例に基づき「ケヤキ」としており、漆塗りで仕上げています。

問合せ:市民文化創造課文化創造係
【電話】368-2084

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU