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自治体の皆さまへ

年頭の挨拶(2)

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宮城県多賀城市

((1)の続き)

■所信表明
私が市長に就任した1期目はコロナとともに幕を開けたといっても過言ではありません。これまでの日常が変容し、さまざまな活動が制限される中、コロナの脅威から市民生活を守り抜くため、ノンストップで駆け抜けた4年でありました。市民、市内事業者、議員各位をはじめ、そのほかにも市内外を問わず多賀城のためにチカラを注いでくださった沢山の方々に支えていただき、ともに困難を乗り越えて今があることに深い感慨を覚えます。私の市政運営の基軸は、これまでにも申し上げてきた通り「対話」にほかなりませんが、1期4年の間に、ともに困難を乗り越え、より良いまちの未来を想い関わってくださった方々との対話によって得られた多くのことを、2期目の市政運営の推進力とすることをお誓い申し上げます。そして、1期4年間の取り組みを更に発展、深化させ、市民の皆様と力を合わせ、「日本で一番住みやすいまち、多賀城」の実現に全力を尽くしてまいります。
今、私たちは、これまでの常識やかつて経験したことを超えて激しく移り変わっていく、そんな世界の真っただ中にいます。とりわけ急速に進化するデジタル社会や、留まることを知らない、人口減少社会などは、それを物語る一つの事象といえるでしょう。今までのような感覚で、あるいはこれまでと同じような考え方だけで行動していたのでは、より良い多賀城のまちづくりに向けた取り組みは停滞するやもしれません。私は、守るべきものは守り、改めるものは新ためていく、まさに「不易流行の理念」を、私自身の市政運営の軸としている「対話」の、もう一方の軸に据え、市民の皆様からの大きな期待に応えるべく、全身全霊を傾けて多賀城の未来を豊かなものにしてまいります。
私は、「市民生活の真の豊かさとは」ということを、市長に就任してからというもの、幾度も自分自身に問い掛けてまいりました。そのような中、過日、多賀城駅前での、ある光景に、その答えの一端を見たように思います。市立図書館の指定管理者である民間事業者が主催し、その運営を手掛けた、今年で2回目の開催となる「多賀城蚤の市」での出来事です。私は、その場に集ったお客さんたちがそれぞれの顔に浮かべている「誇らし気な表情」をみて、1300年の歴史という価値を持つこのまちに、新たな価値が創出されたことを実感したのです。こだわりのある出店者たちによって創られた、「古くて新しい空間」は、これまでの多賀城には無かった魅力という価値をその場に創出し、そうした魅力に新たな価値を見出して足を運んでくれたお客さんたちによって、さらにその場の価値が高められるといった相乗効果がもたらされていたのです。私は、そのような「場」こそ、経済的豊かさだけでは充足のできない、日常生活を送る上での真の豊かさそのものだろう、と云うことに思い至ったのです。こうした「場」づくりは、多賀城駅前に誰もが訪れたくなるような図書館があるからこそ、民間事業者と本市との官民連携があったからこそ叶ったものであり、さらにこのことは、多賀城の紛れもない個性であって、これからの地域活力の源泉でもあります。私は、2期目の市政運営に向けて、民間活力とのさらなる連携を図るとともに、私自身も自立した一市民(いちしみん)として「民の感覚」を忘れることなく、常に市民目線に立って、「真の豊かさ」を追求する市政運営のかじ取りに邁進(まいしん)してまいります。
目下、東北学院大学工学部跡地で計画されている大規模な民間開発においても、市民の皆さんが日常生活を送る上で「真の豊かさ」を感じることのできる「場」づくりが進められるように、意を配してまいります。
それでは、私の市長2期目の任期4年間の市政運営において取り組んでまいります重点政策につきまして、申し述べさせていただきます。

□重点政策1〜地域の主体である市民が、心も身体も豊かで健康に暮らせるまち〜
市民誰もがこのまちで心も身体も豊かに暮らし、多賀城に生まれてよかった、住んでよかったと実感できるまちを目指します。
市内外から多くの方々が来館している、知識の宝庫と憩いの場である市立図書館や全国屈指の音響効果を有する文化センター、来年開園予定のスケートパークといった文化芸術およびスポーツ施設によるさまざまなイベントや体験を通じて、多賀城の魅力と発展を市民の皆様により身近に感じてもらえるよう、必要となる取り組みに力を尽くしてまいります。
また、健康寿命延伸の観点から、大人世代や高齢者の健康づくりと日々の運動を習慣化するための取り組みやスポーツをする・見る・支えるといった関わり方を通じて心と身体の健康づくりを支援してまいります。
地域の主体は住民であり、これまで同様、町内会・自治会と連携しながらまちづくりを共に推進するとともに、地域ぐるみで学校運営を応援するコミュニティ・スクールが市内全小中学校でスタートしたことで、これまで以上に地域と学校が連携し、学校を核とした地域づくりが推進されるよう取り組みを進めてまいります。
さらに町内会・自治会の担い手の高齢化や担い手不足の対策としてICTの活用は不可欠であることから、積極的な活用に向けて支援してまいります。
ICT社会において、知識・技術を習得し活用することは、さまざまな恩恵が受けられることから、女性の再就職や高齢者の社会進出の後押しとしてリスキリングやリカレントの推進に注力してまいります。

((3)に続く)

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