■令和6年度宮城県田んぼダム・アグリテックシンポジウムが開催されました
10月25日、加美町の中新田文化会館(中新田バッハホール)で、「令和6年度宮城県田んぼダム・アグリテックシンポジウム〜普段は田んぼ、時々ダム。〜」が開催されました。
このシンポジウムは、宮城県や大崎市を含む関係市町村、土地改良区、農業者組織で構成される「宮城県田んぼダム実証コンソーシアム」が主催し、今年度で3回目となります。
近年、大崎地域は、度重なる豪雨災害により、河川の堤防越水や住宅地への浸水など、甚大な被害を受けました。流域治水による対策が求められる中、有効な手段として「田んぼダム」が提唱されています。
田んぼダムとは、水田に降った雨を一時的に貯留させ、地域や下流域の浸水被害リスクを低減させる取り組みです。市内の田んぼダムの取り組み面積は、令和5年度時点で953ヘクタールとなっています。
シンポジウムでは、国や県、大学の講師による、近年の気候変動の状況や田んぼダムの取り組み事例などの講演がありました。
参加者は、田んぼダムの取り組みの内容や効果について、理解を深めていました。
■「南原穴堰(みなみはらあなぜき)」世界かんがい施設遺産認定登録記念シンポジウムを開催しました
11月8日、鳴子温泉地域南原地区の「南原穴堰」が9月3日に「世界かんがい施設遺産」に認定・登録されたことを記念して、「南原穴堰」世界かんがい施設遺産認定登録記念シンポジウムを開催しました。シンポジウムには、関係者や市内中学校の生徒など、約200人が参加しました。
基調講演では、国際かんがい排水委員会(ICID)名誉副会長・国内委員会委員長の渡邉紹裕(つぎひろ)氏が講師を務めました。約380年前に造られ、地域の生活を支えてきた南原穴堰の意義や価値などを再認識しました。
パネルディスカッションでは、農ジャーナリストの小谷(こたに)あゆみ氏をコーディネーターに迎え、南原穴堰水利組合長の上野孝作氏をはじめとする5人のパネリストと共に、今後の情報発信やツーリズムへの活用について討論しました。次世代につなぐため、都市との交流や体験型の取り組みの必要性などの考えが述べられました。
市では、先人たちから受け継がれてきた、生きた遺産「南原穴堰」の持続的な保全・管理に向け、関係団体などと協力しながら、さまざまな活動に取り組んでいきます。
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