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市長コラム 天地人 論語と算盤(そろばん)

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宮城県大崎市

20年ぶりに新紙幣が発行されました。
一万円札の新しい顔は渋沢栄一翁です。
翁は、生涯を通じて銀行をはじめ約500の企業の成立や育成、約600の福祉や教育の社会公共事業に尽力し、「日本資本主義の父」「近代日本を創った偉人」と称された人です。
数々の功績の中で、翁は東北振興にも多大なご尽力をいただきました。
翁は、新政府の大蔵卿(きょう)(大臣)に就いていた元宇和島藩主の伊達宗城(むねなり)に見込まれ、大蔵省の要職に引き上げられました。(初代宇和島藩主秀宗(ひでむね)は伊達政宗の長男、宗城の次男宗敦(むねあつ)は旧仙台藩主の養子)
東北との関係性が深まった翁は、地下資源が豊富で稲作に適した東北に強い関心も芽生え、東北の振興に力を注がれました。
七十七銀行の創業支援、東北本線の建設や野蒜築港(のびるちくこう)などの計画にも携わり、東北の産業振興を目指す東北振興会の会長も務められました。
その熱情は国策として継承され、古川地域出身の吉野信次氏が社長を務めた東北振興電力株式会社(現東北電力株式会社)へと発展、成長されました。
百年の時を経て、翁の理念や価値観が一層注目されているのは、翁の著書『論語と算盤』の教えでありましょう。
論語=道徳と、算盤=経済の成立。現代で考えると「SDGs」(持続可能な開発目標誰一人取り残さない社会づくり)に一致するものであります。
新紙幣発行を契機に『論語と算盤』を読み返し、翁の目指す「道徳経済合一」の社会を築いてまいりましょう。

大崎市長 伊藤康志

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