今年もまた全国各地で記録的な大雨によって、大きな被害が発生しております。被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。
本市においても、平成27年9月関東・東北豪雨、令和元年東日本台風、令和4年7月豪雨と大規模な被害に見舞われております。
世界農業遺産にも認定された大崎耕土は、平時には「豊饒(ほうじょう)の大地」「桃源郷の里」のように豊かで住みやすい地ですが、大雨が降ると急峻(きゅうしゅん)な山地から雨水が一気にあふれ出し、勾配が緩く、川幅も狭隘(きょうあい)な下流部で水害が発生しやすい地形的特性を有しております。
これまでも減災・治水対策として、築堤、河道掘削、下水道整備、排水施設整備などに取り組んでまいりましたが、近年の頻発化、激甚化する豪雨に、従前の豪雨対策の脆弱性(ぜいじゃくせい)を感じてきたところでありました。
大崎市では今、水害と闘ってきた先人の努力と知恵に学び、2年間におよぶ「水害に強いまちづくり共同研究」を取りまとめ、「地域を〝みず〟から守る」流域治水型の新たな「新・水害に強いまちづくり」を始めました。
従前の事業の機能向上に加え、吉田川・高城(たかぎ)川の東北初となる特定都市河川の指定、多田川水系の特定都市河川指定に向けた検討、グリーンインフラ活用としての田んぼダム事業、上流部への植林事業、マイタイムライン作成講習会、小・中学校での防災教育、宅地かさ上げ等補助事業、そして名蓋川災害復旧事業の着工、鳴瀬川上流への国直轄による鳴瀬川ダムの着工などです。
着実な事業推進により「水害から命と生業を守る」安全・安心まちづくりを実現してまいりましょう。
大崎市長 伊藤康志
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