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自治体の皆さまへ

町長がゆく

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宮城県川崎町

◆職員に結束を語りかける 小山町長就任の演説

皆さん、おはようございます。
8月6日の町長選挙で4選を果たさせていただいた小山修作です。
本日、私は、私たちの目の前にある仕事に、心から謙虚な気持ちで向き合い、町民の皆さんから託された信頼に感謝し、先人たちが行ってきた営みに思いをはせながら、ここに立っています。
思えば、これまで多くの先輩たちが町づくりの先頭に立ちました。
貧しさゆえに、子供たちに食べ物や教育の場を与えられなかったり、年老いた人々に十分な医療を提供できなかった時代もありました。
また、このたびのコロナ禍のように迫りくる感染拡大の中、町民の命をどのように守ればいいのか、手探りの状況を余儀なくされる時代も。
しかし、どのようなときも、この町が存続できたのは、指導者の存在や力量だけでなく、ここに住む人々の努力と忍耐があったからなのです。
そしてなにより、この役場に集う皆さんや、皆さんの先輩方のご尽力があったからなのです。

突然ですが、今、アメリカでは、来年11月の大統領選挙に向けて、指名争いが始まりました。民主党のバイデン大統領は80歳、片や共和党のトランプ前大統領は77歳。決して若くない2人ですが、今から62年前、43歳の若さで選挙に勝利した第35代大統領、ジョン・F・ケネディは、真冬の北風が吹きつける屋外での就任演説で、国民に呼びかけました。

「国民の皆さん。国が皆さんのために何をしてくれるのか、と問うのではなく、皆さんが国のために何ができるのか、を問うてもらいたい」

この言葉は、私たちが中学1年生で習った簡単な英単語で構成されています。しかし、その意味は、とても深く、かつ高尚なものでした。
それは、現実の厳しさを心得ながらも、知られざる未来に立ち向かっていくという決意と緊張感に満ちたものであり、歴代の大統領演説の中でも稀有(けう)な名文だと言われています。

一方、現在のこの国はどうでしょう。働き手、正社員は3600万人、非正規や派遣が2100万人。いつ切られるかわからない不安定な人々が30年前から増加。人口減少・高齢化・低成長時代、その中にあって私たちは、町民がより良い暮らしができるよう、誰もがこの町で生きていけるよう、町民のために何ができるのか、何をすればいいのか。

62年前、ケネディ大統領が国民に呼びかけたように、困っている人々を助け、頑張っている人々を応援するために、私たちが何ができるのかをともに考えていただきたい。

私たちは、この町に集い、この町に営み、この町で働く仲間です。これまでの皆さんの町づくりへのご尽力に川崎町民を代表して心から感謝と御礼を申し上げます。
私も初心に返って努力致します。
これからの道のりも険しいものでありましょう。だからこそ、私たち一人ひとりが初心に返って努力してまいりましょう。町づくりは、私たちの双肩(そうけん)にかかっているのですから。

令和5年8月28日
川崎町長 小山 修作

多くの職員に語りかける。学生時代からの細いネクタイ。青いネクタイ、青ネ、青根を好む。バッジは寛野秀雄町長よりいただいたもの。万年筆は10年使用のパーカー。スーツは濃紺のブルックス・ブラザーズ。大切に手直しをして着ています。

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