■DXで市民の生活をより良いものへ
テレビCMや雑誌などにおいて、「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」の文字を目にすることが多くなりました。企業のみならず、全国の各市町村においても、DXの取組が盛んになっています。「DXは、デジタルを使うこと」と思う方も多いと思いますが、それだけではありません。
本市でも取組がスタートしている「DX」とはどういった取組なのか、どのように取り組んでいるかを今月号で紹介します。
■DXってなあに?
DXとは、Digital(デジタル)を表す「D」とTransformation(トランスフォーメーション)を表す「X」を合わせた言葉で、2004年にスウェーデンのウメオ大学教授(当時)のエリック・ストルターマン氏が提唱した概念で、その意味は「情報技術の浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」というものです。
では、なぜ「DT」ではなく、「DX」と表記するのでしょうか。Transformation(トランスフォーメーション)を表す「X」については、英語圏では接頭辞の「Trans」を「X」と書く習慣があるためのようです。また、「Trans」には「交差する、横切る」という言葉の意味もあることから、「Trans」の言葉の略語として「X」を使い「DT」ではなく、「DX」と表記しています。
■東松島市のDX
本市では、市民サービスの維持・向上、効率的で持続可能な行政の運営を実現するため、市役所業務の内容や手順を根本的に見直す変革(X)を実施したうえで、必要に応じてデジタル技術(D)も活用することと定義しています。
16年後の2040年には、人口減少に伴う生産年齢人口の大幅な減少が予測され、税収や職員数の減少も見込まれます。限られた財源と人的資源の中で、行政サービスの維持・向上と効率的で持続可能な行政運営を行っていくため、DXへの取組が必要不可欠なものとなっています。
■DXで何が変わるの?
自治体のDX化は「デジタルの活用により人々の生活をより良くするもの」です。
例えば、市役所でしかできなかった行政手続きがオンラインでできるようになれば、わざわざ市役所を訪れることもなく、自宅に居ながら自分の生活リズムの合間を利用して手続きができるようになります。また、市役所の手続き窓口の混雑も解消されることで、窓口を利用する市民の利便性も向上します。
市民の皆さんの生活スタイルや暮らしをより快適に、そして便利なものになるようDXを進めるものです。
■DXを計画的かつ効果的に進める計画を策定
「東松島市第2次総合計画後期基本計画」に掲げた、まちづくりの将来像「住み続けられ持続・発展する東松島」を実現する1つとして、令和5年6月に策定した「東松島市DX推進計画基本方針」を踏まえ、令和6年1月に「東松島市DX推進計画」と「東松島市DX推進計画アクションプラン」を策定しました。
策定にあたっては、国や県の動向や本市の現状から取り組むべき事項を検討し、副市長を本部長とする「東松島市DX推進本部会議」での議論を重ねたほか、専門的な知見からDXに関する支援・助言を行うDXフェローやDX推進アドバイザーの意見、さらに、昨年11月に実施したパブリックコメントによる市民の意見を取り入れ策定しています。
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