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自然災害との共生と豊穣の大地の物語 栗駒山麓ジオパークだより 84

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宮城県栗原市 クリエイティブ・コモンズ

◆極端気象がもたらす栗駒山麓への影響
栗駒山麓では、平成27年、令和元年の秋に水害があり、今年も浸水被害などが出ています。今後増えると予想される、極端気象による大雨がもたらす災害の影響について考えます。

●気温上昇による短時間強雨
今夏の三陸沖の海水温は、平年より10度高いと気象庁が発表しました。海水温が上昇する原因は、陸と海の双方にあります。海は地球上の熱を大量に吸収するため、陸地の気温が上がるにつれて海水温も上昇します。海水温が上昇すると温室効果が高い水蒸気が増加し、海面の水温がさらに上がります。
関東地方では、陸地部分の気温上昇原因の3割が、海面水温の上昇という研究結果があります。雲のもとである水蒸気が増加することで、大きな雲がたくさん作られ、バケツをひっくり返したような強い雨が短時間で降る、短時間強雨が増えます。

●21世紀末に起きること
気象庁によれば、仙台ではここ100年間で平均気温が2.5度上昇しています。三陸沖の海水温は0.8度上昇し、東北地方全体で見ると、約30年で短時間強雨が1.9倍に増加しています。温暖化対策を取らないと、2095年までに宮城県では平均気温が4.6度、三陸沖の海水温が4.9度上昇し、短時間強雨は2.5倍に増加すると予測されています。

●私たち自身でリスクを軽減
栗駒山麓は、栗駒山から滝のように一気に水や土砂が流下して平野部に溜まる、地形・地質的な特徴があります。米どころとして私たちの生活を支える大地は、洪水によって生み出されたのです。
現在の暮らしを守る堤防や排水システムには、想定した降水量や排水量があります。増加する短時間強雨はその水量を超える雨が降るため、内水氾濫や堤防決壊による外水氾濫を引き起こし、災害リスクを高めます。
私たち一人一人が、節電や公共交通機関の活用、ごみの分別など、温室効果ガスの排出を減らす行動をすることで、暮らしを守ることにつながります。

◆栗駒山麓ジオパークガイドによる30分でわかる!坑道ガイドウォーク
細倉マインパークでは、栗駒山麓ジオパークガイドによるガイドウォークを毎週日曜日に開催しています。どうやって鉱石を掘っていたのか、細倉が大都会だったって本当など、ガイドの楽しくて、ためになる話を聞きながら坑道を探検してみませんか。ガイド料は無料です。ぜひ、参加してください。

※別途、細倉マインパーク観光坑道の入館料がかかります。
(大人500円、中学生・高校生400円、小学生300円)

日程:10月の毎週日曜日
時間:午前10時~午後3時(1回約30分)
場所:細倉マインパーク

問い合わせ先:ジオパーク推進室
【電話】24-8836
【FAX】45-5936

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