◆栗駒山でのより良い体験に向けて
5月21日(日曜日)は栗駒山の夏山開きです。年間を通して多くの人に楽しまれる栗駒山。その価値や魅力をお伝えします。
▽栗駒山の自然環境
栗駒山は、奥羽山脈のほぼ中央に位置する、標高1,626メートルの活火山です。なだらかな斜面は、噴火で流れ出た溶岩や火砕流などによって形作られました。この火山活動が、栗駒山の豊かな植生や景観をつくる基盤になっています。
栗駒山の植物の分布は、標高によって変化します。中腹にはブナやミズナラの豊かな落葉樹林が広がりますが、いわかがみ平付近からはナナカマドやミネカエデなどの低木林に変わり、標高1,400メートル付近では高木が育たなくなる森林限界を迎えます。こうした変化は、栗駒山の立地や気象条件によるもので、特に季節風の影響を強く受ける山であることと関係します。
栗駒山は人文的な話題も多い山です。古くからの山岳信仰をはじめ、人々の信仰を集めてきた栗駒山は、地域の暮らしと深い関わりを持ってきました。その歴史や文化は今なお、さまざまな形で息づいています。
▽季節に応じた楽しみ方
四季折々の変化を見せる栗駒山は、登山ルートが複数整備されています。初心者からベテランまで自分に合った登山ルートで季節ごとの景色を楽しむことができます。夏山開きのシーズンは、登山道沿いで高山植物を楽しめます。
▽安全な登山のために
安全で楽しい登山には、適切な準備や計画、判断が必須です。自分の体力と経験に見合った計画を立て、体調管理と装備の準備、気象情報やルート設定など入念な下調べをしてください。
また、近年は登山者の増加に伴う環境劣化も見受けられます。栗駒山麓ジオパークビジターセンターでは、環境への影響を最小限にしてアウトドアを楽しむための行動基準「リーブノートレイス」を紹介しています。
◆企画展「2008年岩手・宮城内陸地震から15年、これまでとこれから」
「自然災害を止めることはできないけれど、過去に起きたことを知り守ることで、自分と災害との向き合い方を考えることはできる」をテーマに、荒砥沢地すべりをはじめ、岩手・宮城内陸地震当時から現在までの様子を比較する企画展示を行います。
入場無料です。ぜひ、お越しください。
日時:6月1日(木曜日)~11月27日(月曜日) 午前9時~午後5時
※毎週火曜日は休館(火曜日が祝日の場合は、翌平日が休館)
場所:栗駒山麓ジオパークビジターセンター
・ジオパーク 市ウェブサイト
・ジオパーク Facebook
・ジオパーク LINE
※QRコードは本紙17ページをご覧ください
問合せ:ジオパーク推進室
【電話】24-8836
【FAX】45-5936
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