(216) 巻堀(まきぼり)遺跡
巻堀遺跡は、一迫川口地区にある縄文時代・平安時代の遺跡です。迫川北岸の河岸段丘上に位置しており、遺跡付近の標高は75メートル前後です。
昭和51年、開田工事に伴い、旧一迫町教育委員会、宮城県教育庁文化財課により発掘調査が行われました。その結果、遺物包含層※1やピット※2が見つかりましたが、建物跡などの遺構は確認できませんでした。
遺物は、縄文時代中期(約4千~5千年前)、縄文時代晩期(約2千~3千年前)の土器や石器、平安時代(約1200年前)の土師器(はじき)や須恵器(すえき)が発見され、中でも縄文時代晩期の土器が多く出土しています。
縄文時代の遺物は遺跡内の東側で、平安時代の遺物は遺跡内の西側で見つかりました。遺物が多量に出土していることから、この遺跡は各時代における生活の場であったと考えられています。
巻堀遺跡から出土した土器は、一迫埋蔵文化財センターに保管していて、その一部を展示しています。
また、同じ縄文時代晩期の遺跡である、史跡山王囲遺跡から出土した土器も展示しているので、ぜひ、訪れてみてください。
※1土器や石器などの遺物を含んだ土層
※2小さい遺構の総称
種別:市指定記念物 史跡
指定日:昭和37年4月1日
所在地:一迫川口地区
問合せ:教育部文化財保護課
【電話】42-3515
<この記事についてアンケートにご協力ください。>