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市内の文化財散策

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宮城県栗原市 クリエイティブ・コモンズ

(216) 大林寺(だいりんじ)のかさ松
熊野山大林寺は、若柳大林町裏地区にある曹洞宗の寺院です。本堂の前には1本の松の木があり、その形が傘を開いたような形をしているため「かさ松」と呼ばれています。
大林寺は、もとは金成長根の寺院です。開山は築館宮野能持寺二世喜庵宗悦(のうじじにせいきあんそうえつ)で、その年代は1508(永正5)年といわれています。
大林寺の東には、戦国時代の城跡である大林城(おおはやしじょう)跡があります。大林城は土塁と堀に囲まれた平城(ひらじろ)でした。その範囲を示す遺構の土塁や堀は、堰の開通や、線路の敷設などにより破壊されてしまいましたが、一部で現在でも痕跡が残っています。
記録によれば、大林城の初代城主、二階堂治部少輔維清(にかいどうじぶのしょうこれきよ)が、1579(天正7)年に金成から大林城近辺に大林寺を移したとあります。
「かさ松」は大林に大林寺が創建された際に植えられたと考えられる一方で、それ以前に建立された愛宕神社の別当である修験者(しゅげんじゃ)が文明年間(1469~1486年)に植えたとする説もあります。
幹回り2メートル、高さ9.5メートルの堂々とした松は、長くこの境内を見守ってきました。優美で風格のある「かさ松」は、戦国時代からこの地の歴史を見つめてきた大林のシンボルといえるでしょう。

種別:市指定記念物 天然記念物
指定日:昭和51年8月1日
所在地:若柳字大林町裏

問合せ:教育部文化財保護課
【電話】42-3515

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