爽やかな秋空の下、道の駅米山登米相撲場には元気なこどもたちの声が響き渡る。
「丸山相撲クラブ」は、10年ほど前に米山相撲協会から独立して設立。江戸中期に活躍した米山町出身の第3代横綱、丸山権太左衛門にあやかり、「丸山」の名を付けた。
市内外から集まった小中学生で構成するクラブは、週2回、米山町内での稽古の他、県内の相撲チームや高校への出稽古で心技体を磨き、大会へ臨む。地元開催の「丸山杯少年相撲大会」、「ちびっこ相撲大会」では、いつも大声援を得ている。今年2月には東京・両国国技館で開かれ、世界10カ国から千人以上の小中学生が参加した少年相撲大会「第14回白鵬杯」で、力のこもった熱い取組を繰り広げた。出場した近藤凛空(りく)さん(12)(南方町沢田)は「大きな大会で緊張したけれど、団体戦で2勝することができました。先生や先輩のアドバイスを聞いて、もっと強くなりたい」と力強く語った。
一時期は、部員が3人まで減少。「体が大きい人が裸にまわしをする競技」という偏った認識を払拭してほしいと呼びかけ、現在は14人で活動している。「部員数は少しずつ増え、みんな楽しんで活動しています。もっと多くの人に相撲に興味を持ってほしい」と柳渕利夫(としお)監督。コーチの熊谷聖昭(きよあき)さんは「こどもたちの成長を感じる瞬間や、達成感に喜ぶ姿を見るたび、活動を続けていこうと思います」と、厳しくも優しい眼差しで未来の力士たちを見守っている。
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