「キャンドルの火を眺めると気持ちが落ち着き、ゆったりとした時間を過ごすことができるんです」と話す鈴木さん。キャンドル工房「すずきャンドル」で作品を制作。やさしさを感じさせる淡い色合いと、なめらかな質感の作品は、見る人の気持ちを穏やかにする。
鈴木さんがキャンドル職人を志したのは10年程前。キャンドルを手作りするイベントに参加し、オレンジ色の火がやわらかく揺らぐ様子に魅了されたことをきっかけに、キャンドルインストラクターの資格を取得し、作品の制作を始めた。「全ての工程を手作業で制作していて、表面にきれいなつやが出るように、材料の配合や作り方を工夫しています」とこだわりを話す。
公民館やイベントの場でキャンドル作り体験の講師を務めることも多く、クリスマスやハロウィンなどは時節に合わせた企画を用意して楽しんでもらっている。「フルーツ型の素材を見てかわいいと笑顔になったり、悩みながら真剣に作る参加者の姿を見ると準備して良かったと心がほっとします。こうして活動できるのは、自分に活躍の場を与えてくれた人たちや側で支えてくれた家族のおかげ」と感謝の気持ちを口にする。
「今後、整体師の資格を生かして、お客様にキャンドルの火の揺らぎを感じてもらいながら、心と体を癒やす取り組みをしたいと考えています」と新たな試みのため、歩みを進める鈴木さん。多くの人の心に、温かな明かりを照らす。
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