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自治体の皆さまへ

病院事業だより

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宮城県登米市


■市民病院の現状と取り組み
当院は地域の中核病院として、患者を中心とした医療を実践し、地域住民が安心して健康に暮らせることを第一に考えて診療をしています。
市は医療過疎、少子高齢化という問題を長年抱えてきました。特に医師不足、医師の高齢化は、最も解決すべき重要な課題でした。それに対して市や県は、医学生への奨学金制度を設け医師の育成に努めてきました。その医学生たちは医師となって各地の病院で研さんを積んだ後に専門医となり、数年前から当院で働き始めています。今後もこの制度を利用した医師が勤務する予定であり、医師の確保に役立っています。
また、基幹型臨床研修病院として初期研修医も受け入れています。この研修医たちは「地域に根ざし、全人的な治療ができる医者になりたい」という志を持って、あえて大病院ではなく当院での研修を志望してきました。研修を終え立派な医師となって、将来的に当院で働いてくれるよう、大切に指導しています。まだまだ診察中は不慣れなところがありますが、市民の皆さんには温かく見守っていただければ幸いです。

■地域に密着した医療の提供と環境整備
少子高齢化、人口減少は全国的な問題であり、なかなか解決の糸口が見つからないのが現状です。そこで問題になるのが、将来の生活の場の提供です。いつまでも元気に自宅で暮らせることを望みながらも、年齢に伴う体力の衰えや病気、老老介護などで入院や施設入所が必要となる人もいます。そこで官民一体となって、治療と生活の場を連携させながら地域全体で患者を見守る地域包括ケアシステムを構築しています。その中で当院は多職種と連携を取り、地域の医療機関や介護施設とのネットワークを使いながら一人一人のニーズに合わせた医療サービスを提供しています。また、ナースプラクティショナー(許可範囲内での診察・治療の資格を持った看護師)を施設や訪問看護に派遣し、早期発見、早期治療につなげる取り組みも試みています。
今後は、デジタル技術を利用した施設間の情報共有、遠隔診療や業務の効率化にも取り組んでいく必要があると考えています。これには、財源確保やセキュリティー対策など解決すべきことはありますが、優先課題の一つとして捉えています。
また、人材や設備の確保、財政の効率化などを図るため、市立3病院で機能を分担しています。当院は急性期治療に特化し、慢性期の治療は米谷病院と豊里病院が担いますので、ご理解、ご協力をお願いします。これからも地域に密着した医療の提供、環境整備や教育に取り組んでいきます。

問合せ:登米市民病院管理課
【電話】0220-22-5511

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