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自治体の皆さまへ

かくだ発の宇宙飛行士を夢見て

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宮城県角田市

◆第14回 ロケット以外で宇宙に行ける!?
今、宇宙に行くためにはロケットが必要です。でも、将来は、高層ビルやスカイツリーに昇るエレベーターをもっと高くすればそのまま宇宙に行くことができるかもしれません。今回は、そんな「宇宙エレベーター」のお話をします。
巨大なエレベーターで問題になるのが、まずエレベーターを引っ張り上げるロープの強さです。長いうどんの端をもって上に引っ張り上げていくと、途中でプツンと切れたことはありませんか?その原因は、うどんの重さと強さの関係です。うどんの重さが引き上げている端のところに集中して、うどんの強さを超えてしまうと、耐えきれなくなって切れてしまうのです。普通のエレベーターは、人の乗った箱を鉄のワイヤーロープで巻き上げています。エレベーターの高さが高くなればなるほど、ワイヤー自身の重さも重くなって、自分の重さでワイヤーが切れてしまいます。鉄の場合は、10キロメートルくらいで、自分の重さを支えきれなくなり切れてしまう計算です。ちょうど旅客機が飛んでいるくらいの高さです。地上100キロメートルを超えた宇宙に行くためにはもっと軽くて強いワイヤーの材料が必要です。「カーボンナノチューブ(CNT)」という名前を聞いたことがありますか?とても軽くて強い素材で、炭素だけの6角形の網目構造のチューブで、計算では、鉄のワイヤーの約120倍の高さのエレベーターができることになります。400キロメートル上空の宇宙ステーションまで余裕でケーブルを伸ばせます。ただ、問題があり、長いCNTは今の技術では生産できないのです。長さ約10センチメートルのCNTがやっと試作できたと報告がありました。数メートルのCNTができるようになると、CNTで強化したプラスチックができて、自動車、飛行機、ロケットなど桁違いに軽くなってくる可能性があります。さらに数キロメートルのCNTができるようになると、宇宙エレベーターの実現がぐっと近づいてくるでしょう。

(JAXA角田宇宙センター 吉田誠)

◆募集
8月号で皆さんの質問にお答えするコーナー第3弾を予定しています。どんな質問でも良いので、下の「広報かくだ」宛てお寄せください。
(募集期限:6月20日(火))

宛先:〒981-1592 角田市角田字大坊41
角田市役所 広報かくだ行
【メール】koho@city.kakuda.lg.jp

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