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角田市のシンボル!コスモハウスを楽しもう

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宮城県角田市

今回から、台山公園にあるコスモハウスの展示物について、もっとよく知ってもらうシリーズを始めます。よろしくお願いします♪

◆第1回 H-IIロケット

初回は、コスモハウスに行くとまず目に入るH-IIロケットについてお話しします。
H-IIロケットは、液体燃料(液体酸素、液体水素)を使った、大型衛星打ち上げ用のロケットで、国産技術だけで大型ロケット全体を製作できるようになった、記念すべきロケットです。それまでは2段目のエンジンだけ日本製で、それ以外はアメリカに技術を教えてもらったロケットでした(N-I、N-II、H-I)。2段目のエンジン以外は日本の技術者は勝手に触れない契約になっていて、何か故障が起こってもアメリカの技術者が到着するのを待たなくてはならないため、我々の先輩たちは歯がゆい思いをしていたと聞いています。しかしその間にも打ち上げ場の地上設備を作って運用する技術、管制技術、追跡技術など、ロケットの打ち上げに必要な周辺技術を着々と日本独自で身に付け、H-IIロケットで、それら全ての技術が一つになってロケットの打ち上げを成功に導くことができました。
H-IIロケット開発の中でも特に困難だったのが、推力110トンの1段目エンジンLE-7でした。角田宇宙センターでは、LE-7の心臓部である液体酸素、液体水素の両方のターボポンプの研究開発を担当しました。もちろん、燃焼器、エンジンシステムなどについても先行研究開発を行って、角田宇宙センターはエンジン全てに貢献しています。
1975年から2段目のエンジンLE-5(H-Iロケット用)の開発を角田宇宙センターが担当して、大型のLE-7の開発へとつながっていきます。そしてLE-7エンジンのターボポンプについては、最初の3年間で液体水素、液体酸素それぞれのターボポンプで年間50回以上の試験を行い、ようやく完成したのです。我々試験の担当者の感覚では、ほぼ毎日試験を行っていたような感じです。皆さんの身近で、そんな日本初の技術への挑戦が行われていました。JAXA角田宇宙センターって、ちょっとすごいでしょ!(JAXAの自慢ですみません!)

JAXA角田宇宙センター 吉田 誠

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