山の日。台風の前に「お盆花」を準備しようと大森山に登りました。15年前の山火事の後、しばらくはキキョウ、ナデシコ、オミナエシなどの草花が見られ、祖霊を迎えるに足りるほど採取できましたが、山の再生とともに姿が見えなくなりました。山野草は、山が切り開かれ、時には山火事で焼失した後などに、陽の光を受けて花を咲かせ、木々が茂ればまた休眠します。雑木を薪炭林として伐り出していた頃は、伐採後に容易に山野草が見られました。
西根の産直広場あぐりっとに令和3年度から「薪ステーション」がお目見えし、多くの薪ストーブ愛好家が薪を購入しています。趣味人のものと思われがちだった薪ストーブですが、昨今の燃料高騰や環境問題への意識の高まりで注目を集めているようです。
高度経済成長期以前、里山は私たちの暮らしに密接に関わり、特に燃料のほとんどを賄っていました。化石燃料が枯渇、高騰、そして地球温暖化という副作用を生む中で、木質資源は身近にある再生エネルギーとして見直されつつあります。
資源循環型の社会づくりは、できることから始めることが大切です。里山の薪で暖をとる、農業ハウスを温め美味しい野菜を作る。そうした地産地消の暮らしは豊かなことだと思いませんか。
角田市長 黒須 貫
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