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健康 ひと口メモ

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宮城県角田市

『家庭血圧を測っていますか?』

金上病院 阿部 成房

人間は動脈硬化によって血管から老いていくといわれています。動脈硬化の三大原因は、高血圧、高血糖(糖尿病)、高脂質(脂質異常症)ですが、血圧は健康診断や医療機関を受診しなくても家庭で測定できますので、健康管理の第一歩として、家庭血圧の測定をお勧めしています。現在の血圧の治療目標は、家庭血圧で74歳以下は125/75mmHg未満、75歳以上で135/85mmHgです。
血圧は、測定するときの条件や環境によって大きく変動します。運動や緊張、低温では上昇し、安静やリラックスした状態、適温では低下するのが一般的です。このため、測定の際には十分に環境を整えて測定することが大切です。
まず、起床後に測定するときは、トイレで排尿して落ち着きましょう。室温を寒くない程度の暖かさにして、薄着で測定します。血圧計の前に座って腕帯を正しく巻き、少なくとも2、3分、できれば10分程度安静にします。腕と血圧計は、みぞおちの高さにします。1回目を測定したあと動かずに、2、3分おきに2回目、3回目と繰り返し測定してみてください。だんだん下がってくる方が多いです。どのくらい待てば下りきるのかは人それぞれですが、休日などに試してみると良いかもしれません。そして下りきった数値が、先に記した血圧の目標値に収まっているかどうか確認してみてください。
日本高血圧学会では、血圧は2回測定しての平均値をみることを推奨していますが、このように繰り返し測っていくうちにどんどん測定値が下がり、基準以下の低血圧になる方がいます。血圧の下げ過ぎ(過降圧)も立ちくらみやふらつきにつながることがあるため、高血圧を治療中で収縮期血圧(上の血圧)が100以下となる方は、主治医の先生に相談してみてください。そして高めの方は、冬場に体に貯留しやすくなる塩分を控えることを、真剣に行ってみてください。

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