■日本創生のための将来世代応援知事同盟サミット inみやざき
第56代宮崎県知事 河野俊嗣(こうのしゅんじ)
5月15日、全国18府県の知事などが集い、本県で初となる「将来世代応援知事同盟サミット」を開催しました。
25名の知事有志で構成するこの同盟は、毎年、各県持ち回りでサミットを実施しており、少子化対策や地方創生など共通する地域課題について議論し、国への提言を行っています。
今回は、民間有識者からなる人口戦略会議が発表した「消滅可能性自治体」を含む自治体の持続可能性分析レポートを踏まえ、テーマを人口減少問題に設定。同会議の三村明夫議長に講演いただいた後、少子化対策や東京一極集中問題などについて知事同士で議論しました。
そして、我が国が直面する最大の危機ともいえる人口減少問題に不退転の決意で取り組むべく、東京一極集中を是正し、地方へ企業や人を分散させることで多様性に富んだ成長力のある社会を実現し、若者や女性が全国各地で活躍できる地方分散型社会を実現していくことや、経済界・労働界なども連携した国民運動を起こし、官民一丸となった推進体制の必要性などを盛り込んだ「人口戦略緊急アピール」を取りまとめました。
この内容は、私が同盟を代表して関係大臣などに緊急要請を行うとともに、6月に会長として初めて臨んだ九州地方知事会議でも紹介。九州が子育て政策で全国をけん引する地域となるよう、官民連携による「オール九州」で取り組む「こどもまんなか九州宣言」を発表しました。
先般、厚生労働省が発表した2023年の人口動態統計(概数)によると、合計特殊出生率は全都道府県で前年より低下し、全国が1.20で過去最低を更新、東京都は0.99と全国で初めて1を下回るなど、少子化が加速しています。本県の合計特殊出生率は1.49で、全国2位ではあるものの、昨年から大きく落ち込み、少子化の進行に歯止めがかからない状況に強い危機感を抱いています。
昨年、初孫に恵まれた私は、改めて子育ての喜びを実感しています。多くの家庭や地域で、子育ての笑顔の輪が広がることを願っています。
現在、本県では、3つの「日本一挑戦プロジェクト」の1つとして「子ども・若者プロジェクト」に取り組んでおり、温暖な気候が育む穏やかな県民性や地域の絆など子育てに恵まれた環境を生かし、「ひなたの出逢い・子育て応援運動」などを通じて、日本一生み育てやすい県を目指しています。
今後、この取り組みと今回のサミットの成果を連動させながら、若い世代が希望を持って子どもを生み育てることができ、子育てが楽しいと感じられる社会の実現につなげられるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。
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