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知事コラム

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宮崎県

■「伝統的酒造り」がユネスコ無形文化遺産に!
第56代宮崎県知事 河野 俊嗣(こうの しゅんじ)

昨年12月、我が国が提案していた「伝統的酒造り」について、国内23例目となるユネスコ無形文化遺産への登録が決定しました。

本県が10年連続で出荷量日本一を誇る焼酎や日本酒を造る技術が、いわば〈世界の宝〉として評価されたこと、大変誇らしく思います。私も酒好きの一人として、とてもうれしく、焼酎や日本酒の美味しさが一層増したように感じながら飲んでいます。

ユネスコへの登録申請は、まだ登録のない国の審査が優先されることから、日本の提案は実質2年に1回の審査となっています。そのため、前回の令和4年、「五ヶ瀬の荒踊」を含む「風流踊」が登録されたのに続き、2回連続で本県関連の登録が実現したことになります。この点もうれしい。

今後は、「神楽」の早期登録に向け、本県が事務局を務める全国神楽継承・振興協議会でさらなる機運醸成を図るなど、働きかけを強めてまいります。

このたびの「伝統的酒造り」は、近代科学が成立・普及する以前の時代から、杜氏(とうじ)や蔵人(くらびと)などが経験に基づき築き上げてきた、こうじ菌を用いた酒造りの技術です。その土地の水や穀物、こうじを使い、長い歴史を経て日本各地の自然の特徴や気候風土に応じて発展を遂げてきました。また、日本人の慣習、儀式、祭礼行事に深く根差し、暮らしを豊かに彩っています。

このような世界的評価を受けるに至った伝統的な技術により、長きにわたり焼酎や日本酒などの酒造りに携わってこられた皆さまに、深く敬意を表します。

すでに日本酒の輸出は、和食ブームなどを背景に順調に伸びていますが、焼酎はまだこれから。それでも、海外の品評会で県産焼酎が最高賞に輝くなど、その高い品質には大いに伸びしろがあると考えています。今回の登録は絶好のチャンス。焼酎の海外での認知度を高め、輸出拡大を目指してまいります。

本県では、本格焼酎の魅力を国内外に発信するため、「宮崎本格焼酎味わいマップ」を制作し、英語版も公開しています。これは、県内74銘柄の芋焼酎の香気成分や味を機器分析やヒトの官能により評価し、「芳醇」「華やか」「和」「すっきり」という4つの要素で分類し見える化したもの。宮崎県公式観光サイト「宮崎観光ナビ」のグルメ・お土産のページなどに掲載しています。ぜひご覧になりながら飲み比べていただき、焼酎の奥深い味わいをご堪能ください。

「人の世にたのしみ多し然れども酒なしにしてなにのたのしみ」若山牧水

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