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■ヒアリングフレイルをご存じですか
ヒアリングフレイルとは、聴覚機能(耳の聞き取る機能)の衰えのことで、身体の衰え(フレイル)の一つです。聴覚機能の低下は、コミュニケーションや生活に支障をきたします。難聴になると、周囲からの情報が減少し、脳に伝わる刺激が少なくなります。そのため、他人の言っていることがよく聞き取れない、会話が成立しないという経験が繰り返され、周囲との関わりを避けるようになります。社会との交流が減少することで、心の健康にも影響を与え、認知機能の低下やうつなどを発症する場合もあります。年齢を重ねると脳は萎縮する傾向にあり、難聴のある高齢者ほど、この変化が強く現われるといわれています。
次のような症状があれば、ヒアリングフレイルが疑われます。
・上手く聞き取れなかったり、聞き返したりすることが多い。
・テレビの音が大きいとよく言われる。
・インターホンや電話などの電子音が聞こえづらい。
・騒がしいところでの会話が聞き取りづらい。
・よく耳鳴りがする。
・電話で話す声が大きくなった。
加齢による耳の聞こえにくさは徐々に進行するため、本人は気がつかない場合もあります。本人や家族が聞こえにくくなったのかなと感じたら、早めに耳鼻咽喉科の医師に相談しましょう。

文：市地域包括支援センター