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高原図鑑 PLATEAU PICTORIAL BOOK「イヌツゲ」

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宮崎県えびの市

■イヌツゲ Ilex crenata(モチノキ科モチノキ属)
▽実は野鳥、葉はシカの好物
標高1200mのえびの高原、毎朝気温は氷点下に下がり、木々は葉を落とすと季節は冬に向かいます。ミズナラやブナの木もすっかり冬の装い、そんな中、日当たりの良いところに青々とした木を見つけました。密生した葉が太陽光を反射し、存在感を放つ「イヌツゲ」です。
夏に小さな花を咲かせ、秋に黒い実をつけるのですが、これは、野鳥たちにとって大切な食糧です。池めぐり自然探勝路入口の株には、秋から冬にかけてツグミやヒヨドリが群がっている姿を観察することができます。
よく枝が分岐し、刈り込みに強いため、園芸品種が庭木で利用されます。山でも、まるで刈り込まれたような株をあちこちで見かけます。もちろん人の仕業ではなく、刈り込んだのはシカ。葉はシカの大好物のようです。首を伸ばして届く高さのイヌツゲはまるで刈り込まれたようになります。
寒い冬ですが、霧島山の生きものたちはたくましく活動しています。
(※写真は本紙をご覧ください。)

文:えびのエコミュージアムセンター

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