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特殊詐欺から身を守る(1)

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宮崎県三股町

いまだに後を絶たない「特殊詐欺」。多様化するその手口に、本町でも被害が発生してしまいました。本号では、特殊詐欺から身を守る方法を考えます。

「母さん、オレオレ。実は仕事で失敗しちゃって…。今すぐお金が必要なんだ」。「おめでとうございます。5億円の宝くじに当選しました。振り込むためには先に事務手数料の支払いが必要です」。ある日突然、こんな連絡が来ても、落ち着いて「これは詐欺だ」と気付くことができますか。
電話、インターネットやはがきなどを使って財産をだまし取る「特殊詐欺」。下ページの「特殊詐欺事件認知状況」にあるように、令和4年の全国での被害は、認知件数1万7570件、被害総額は約371億円にも上ります。このうち、宮崎県は認知件数52件、被害総額1億3000万円以上です。また、今年の被害額が9月末時点ですでに昨年1年分を上回るなど、県内のみならず全国で認知件数、被害額ともに増加傾向にあります。

▽オレオレ詐欺
・キャッシュカード詐欺
・架空料金請求詐欺
・還付金詐欺…などなど

■町内で特殊詐欺の被害が発生
架空料金請求詐欺:60代女性
あの日は、パソコンでインターネットのニュース記事を見ていました。次の記事を読もうと操作すると、いきなりビービーという大きな音とともに、画面に「あなたのパソコンがハッカーに狙われています。今すぐこちらにお電話を」と表示されました。突然の大きな音と見慣れない画面にパニックになった私は、書いてある番号に勢いで電話してしまいました。
電話の指示に従って訳も分からぬまま操作すると、相手方が画面を操作することができるようになっていました。相手が画面を操作しながら「このパソコンはウイルスに感染しています。クレジットカード情報も狙われているかもしれません。今すぐ修理しますか」と尋ねられました。そのときは何も疑っていませんから、修理をお願いすると「契約金と修理で6万円です。クレジットカードは危ないから、支払いは電子マネーのプリペイドカードでお願いします。購入するときは『アプリに使います』と答えるとスムーズにいきますよ。コンビニは近くにありますか。この電話はつないだままにしておいてくださいね」と言われました。カードを購入するとき、店員さんに「詐欺ではありませんか」と聞かれましたが、「詐欺ではないです。アプリで使います」と答えました。そのときはまだ自分でも詐欺にあっているとは思っていませんでした。
家に戻り、買ってきたカードの番号を伝えると「番号が間違っているのでこのカードは使えません。この分は後で返金するので、新しいカードを別のコンビニで買ってきてください」と言われました。不思議に思いながら、もう一度購入し番号を伝えると、また間違っているから再度購入するよう言われ、ようやく何かおかしいと思い始めました。
娘に連絡したいのですが、スマホは電話で使用中、固定電話で掛けようにも番号が分かりません。ようやく娘にメッセージを送って固定電話に電話をしてもらい、今までの話をすると「それは詐欺でしょ!」と怒られました。急いで娘に来てもらい、電話とパソコンの電源を切り、警察に相談しました。
被害額は、計12万円分。こういう詐欺の手口があることは知っていましたし、今思うとおかしな点はたくさんありましたが、そのときは自分はだまされないという気持ちと焦りで、冷静な判断ができなかったのだと思います。

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