危険ごみの正しい出し方を再確認しましょう

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・捨てたら終わり!?
・分別(ぶんべつ)なしは分別(ふんべつ)無し?

わたしたちが生活をする上でどうしても出てしまう「ごみ」。きちんと分別や処理をしてから捨てていますか。今回は、分別や処理をせずに捨てることの危険性を考えます。

■突然の火事
6月22日の朝、町内のとある住宅密集地で、作業員3人が燃えないごみをごみ収集車に積み込んでいました。その地区での回収を終え、次の地区へ移動を始めたとき、ある異変が。最初に気が付いたのは運転手でした。
「なんか、ガスが臭わんけ。」
サイドミラーで車の後部を確認するやいなや急ブレーキ!
「煙が出ちょる!」
急いで荷箱を開け、煙を出すごみを外へ出し、消火剤を噴霧。大事に至る前に火を消すことができました。その後、警察や消防の現場検証によって、加熱式タバコなどに使われるリチウムイオン電池とスプレー缶・カセットボンベが火災の原因であることが分かりました。

■全国で多発するごみ火災
町内では、ガスの残っているカセットボンベやスプレー缶が原因とみられる火災が平成27年にも発生しています。また、全国でもリチウムイオン電池やスプレー缶を原因とするごみ収集車やごみ処理場での火災が毎日のように発生しています。

■ごみ火災発生のメカニズム
(1)危険ごみが混ざったごみを回収する。
(2)収集車で圧縮する際にスプレー缶やリチウムイオン電池が破損する。
(3)可燃性ガスや気化したリチウムイオンに静電気などから引火し発火する。

■ごみはきちんと分別を
今回のごみ収集車の火災は、正しく分別していないことが原因です。本町のごみステーションでは、「燃えるごみ」、「燃えないごみ」、「資源ごみ(ペットボトル、白色トレイ、びん類、カン類)」を収集しています。また、カセットボンベや使い捨てライターなどの危険ごみ、乾電池、資源ごみ(紙類)は、自治公民館のリサイクル集積所で収集しています。

■危険ごみの正しい出し方
(1)使い捨てライター
ガス・オイルが残っている場合は、必ず使い切ってから捨ててください。
(2)スプレー缶・カセットボンベ
火気のない風通しの良い屋外で中身を出し切ってから捨ててください。
→「危険ごみ」としてリサイクル集積所へまたは、赤マジックで「危険ごみ」と書いたごみ袋にいれ、燃えないごみの収集日にほかのごみと分けて出してください。

(3)リチウムイオン電池
リチウムイオン電池は、携帯電話、スマートフォン、デジタルカメラ、モバイルバッテリー、加熱式たばこやコードレス掃除機など、身近な小型家庭用電気機器に使われています。
→バッテリーを無理やり外すのは、破損の原因になります。最寄りの回収協力店での回収をお願いします。

(4)乾電池
ほかの金属や電池と触れると、ショートして発熱・発火・破裂などの事故が起きる恐れがあります。
→セロハンテープなどで絶縁をしてから、リサイクル集積所または町役場や販売店などにある回収ボックスに出してください。

◆INTERVIEW
町一般廃棄物最終処分場職員
平木場悟(ひらこばさとる)さん

「クリーンヒルみまた」に持ち込めるごみは、燃えないごみ、資源ごみや危険ごみです。ここでは、持ち込まれた電化製品を分解して金属とプラスチックに分けたり、資源ごみのカンを処理しやすいよう種類ごとに分別することなどを、手作業で行っています。
私も、ごみの処理中に危うくけがをしそうになったことがあります。いつものように、持ち込まれたごみを仕分けるため、袋に手を入れようとしたとき、袋の中に、鈍く光るものが見えました。何だろうと目を凝らしてみると、そこにあったのは刃がむき出しになったカミソリでした。もちろん、作業は手袋を着けて行いますが、もし気付かなければ、どこかを切ったり、刃物を握って大けがをしていたかもしれません。
ごみを正しく捨てることは、ごみを収集する作業員や処理をする作業員の安全につながります。安心安全な作業のため、皆さんのご協力をお願いします。

6月の車両火災は、運転手のとっさの判断で被害を最小限に抑えることができました。もし、煙に気付かなかったら車は全焼し、作業員もけがをしていたかもしれません。また、車から家に火が燃え移っていたかもしれません。「クリーンヒルみまた」の平木場さんも、次は思わぬけがをしてしまうかもしれません。
「ごみはごみ袋に入れてごみステーションに出せばそれでいい」、「燃えるごみでも資源ごみでもないものは燃えないごみ」。そんな風に思っていませんか。ごみステーションのごみは、消えてなくなるわけではありません。回収から最終的な処理までの工程には必ず「人」がいます。回収も処理も安心して行えるよう、まずは「自分一人くらいなら、カセットボンベ1本くらいなら大丈夫」という身勝手な気持ちを捨てることから始めてみませんか。