クローズアップ まちを支える人たち(177)

26／31

上米在住　上西和晴(かみにしかずはる)(78)さん

■地域と子どもを見守り続けるまなざし
◇情に厚くて頼れる人柄
「道端で会うと、いまだに『監督、元気ですか』なんて声を掛けられます」と話す上西さんは、昭和50年に樺山スポーツ少年団を創設。軟式野球の監督として子どもたちの健全育成に貢献してきた。「野球はもちろん、あいさつや礼儀は特に厳しく指導していました。子どもたちからは怖がられていたかもしれませんね」と話すものの、自室には団員と笑顔で肩を組む写真が並び、今でも卒団者が家を訪ねる。それは、厳しい指導の裏にある愛情がしっかり子どもたちに伝わっている証拠だ。過去には町スポーツ少年団の本部長を務め、今では小中学生の登下校を見守る「三股小学校みまもり隊」や地域住民を支える民生委員として活動。「頼まれると断れない性格なだけだから」と謙遜するが、頼まれるのは情に厚くて頼りがいのある人柄を皆が知っているから。今日も、愛情深いまなざしで地域や子どもたちをあたたかく見守っている。