■三股の子どもたちは、気持ちの良いあいさつをする
皆さんは、地域の子どもたちから元気な声であいさつをされたことはありませんか?徒歩ですれ違う小学・中学生だけでなく、自転車に乗って登下校する中学・高校生が、元気にあいさつをしてくれたという経験をしたことがある人も、少なくないはずです。
本紙2~3ページに記載したアンケートの回答に「幼い頃から親にあいさつはしっかりしなさいとしつけられた」とあったように、「あいさつをしなさい」との教育がなされている家庭もあるようです。
そのような家庭での教育のほか、本町では、学校教育の現場でも、あいさつに関する教育を行っています。
■学校でのあいさつ運動
「三股町児童生徒憲章」(平成22年制定)には、
「一 出会った人には気持ちのよいあいさつをします。」
「一 登校・下校の時は校門できちんと礼をします」
とあります。
実際に三股中学校では、毎朝のように生徒会や部活動によるあいさつ運動が行われており、校門で元気にあいさつをする生徒の姿が見られます。
中段に掲載した写真は、実際のあいさつ運動の様子です。この日は、剣道部、駅伝部、生徒会が西門や正門に立ち、あいさつをしていました。
○三股中学校剣道部
顧問 泥谷浩司(ひじやこうじ)先生
剣道ができること、試合に出られることは当たり前のことではありません。
そこで、学校に感謝しなさい、できることをやりなさいという思いで、剣道部の部員には、朝のあいさつや玄関の清掃に取り組むよう指導しています。
○三股中学校 生徒会
会長 坂元美羽(さかもとみう)さん
月曜日から金曜日まで、生徒会と各委員会の生徒が交代で、あいさつ運動と清掃活動を行うことに決めました。
あいさつを返してくれない人もいて「返してほしいな」と思うこともありますが、返してくれる人がいると、私自身、元気が出ます。
■相手を理解し、尊重するために
アンケートの結果からも分かるように、このまちに住む人たちが、コミュニケーションのきっかけの一つとして、心の交流の一手段として、相手を思いやるおもてなしの表現方法として、あいさつを大切にしていることが分かりました。
あいさつを大切にする人がいる一方で、当然ながら、あいさつをすることやコミュニケーションをとることが苦手な人もいます。4ページで紹介した田上さんが言うように、あいさつなどが苦手な人に対しては「こちらから心を開いていくことが大切」であり、相手を尊重し、理解しようという気持ちが必要です。
■いじめ、差別、偏見に悩む人がいる
1948年12月10日、国連で「世界人権宣言」が採択されたことから、12月10日は「人権デー」と定められ、日本では、この日を最終日とする12月4日~10日を「人権週間」と定めています。
人権に関する問題は、いじめ、虐待、性差別、部落差別、障がいのある人、性的マイノリティや外国人に対する差別など、さまざまな分野で起きています。残念ながら、これまでに数多くの啓発活動が行われてきたにもかかわらず問題解決に至っておらず、いわれのない差別、偏見、人権侵害に、多くの人が悩んでいるのが実情です。
■はじめの第一歩は「あいさつ」
これらの問題は、私たち自身の思想や偏見などに基づく言動によって引き起こされるものです。
私たち一人一人がお互いを理解し、尊重し、認め合うことができていない証ともいえます。私たちは、他者を尊重する義務があると当時に、他者から尊重される権利を持っています。そのための「はじめの第一歩」が、あいさつなのではないでしょうか。
これからも、私たちは、自分とは異なる考えをもつ人や、異なる事情をもつ人に出会います。あいさつをきっかけに、お互いに心を開き合える方法を考える。その先に、いわれのない差別、偏見やいじめのないまちを、私たちの手で作っていけるはずです。
まずは、相手のことを認める「あいさつ」。私たち一人一人が、あいさつを心がけていきましょう。
■「人権相談」を実施しています!
いじめ・虐待などの「人権相談」だけでなく、家庭内の問題(夫婦・親子・離婚・扶養・相続)、近隣トラブルや金銭貸借、借地借家、登記などの悩み事相談にも応じています。予約は不要ですので、気軽にご相談ください。〔相談無料〕
○特設人権相談
町は、町が委嘱する「人権擁護委員」による人権相談を開催しています。詳しくは、毎月15日号の回覧を確認してください。
日時:原則、毎月第1火曜日 午前10時~午後3時
場所:JR三股駅多目的ホール「M★うぃんぐ」
○常設人権相談
日時:平日の午前8時30分~午後5時15分
場所:宮崎地方法務局 都城支局(都城合同庁舎5階相談室)
相談委員:人権擁護委員・法務局職員
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