■日本に恋をしたきっかけ「霊の日本」
お盆の時期に、灯籠流しに参加しました。灯籠流しは、日本でお盆の期間中に先祖の魂を送り出すだけでなく、来年への希望や願いを込めた祈りも灯籠に託す行事です。基本的には、中央に二つの火鉢が置かれ、地元のお寺の住職がお経を唱える中、灯籠が流されます。この行事の神秘さは、私が日本に最初に惹かれた理由を思い起こさせます。アニメを見たり、日本のゲームをプレイしたりして育ったものの、私が本当に日本に恋をしたのは、小泉八雲氏が訳した日本の怪談を読んだときでした。小泉氏が描いた日本は、まるで異世界です。この行事によって、私はまるで小泉氏の書いた怪談の中に連れて行ってくれたように感じました。これこそが「霊の日本」に書かれていた世界だと思います。他の場所では過去と現在の区別がはっきりしていますが、日本では両者が同じ空間に存在しています。だからこそ、灯籠流しのような伝統が昔から引き継がれてきたように、過去そのものが幽霊のように、すぐには気付かれないものの、常にそこにあり、未来へ向かう私たちと共に歩んでいることを思い出させます。この神秘的な魅力が、これからも多くの人々を引き寄せ続けると私は思います。
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