■語り合う力
私は8月に、日南市と姉妹都市でもあるポーツマス市から来たお客さまに、飫肥を案内しました。その方はポーツマス市にある、ポーツマス条約の記念館の歴史家で、条約の歴史に詳しく、小村寿太郎侯にとても興味を持っています。その方はかつてアメリカの軍人であり、海外での豊富な経験を持つので、その方と話す事でいろいろ学びました。その時こそ、語り合う力が重要だと思いました。平和条約は語り合う力を示しています。条約締結の際、公式と非公式の交流を通じてようやく終戦に至りました。国際的な問題はもちろん、日常生活においても同じです。私の人生経験の中でも、周囲の人々とコミュニケーションを取らないことが原因で問題が発生することがあります。お互いに話さず、相手の考えが分からないままでいると、沈黙が続くほどに関係が悪化し、縁を切るようなことになるかもしれません。人間は語り合わないと永遠に相手が何を考えているのか分かりません。だから、コミュニケーションは心と心の唯一の架け橋だと思います。だからこそ、誰にでも声を掛けることは、より良い世界を作るための秘策かもしれないと思います。それこそが小村寿太郎侯が後世に教えてくれたことかもしれません。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>