■まつりの思い出
私は、人力車の車夫として飫肥城下まつりに参加しました。人力車を引いたことがなかったので、少し緊張しました。まつりの当日まで、同僚たちに「お姫様がおっこちないように引いてください」と言われ、プレッシャーを感じていました。ちょうどまつりがテレビで放送されることもあり、もしお姫様が落ちたシーンが放送されてしまうと大変だと心配しました。しかし、無事にお姫様を人力車に乗せたまま送り届けられました。全体のパレードはとても楽しく、その賑やかな雰囲気に私も少し調子に乗って、みんなと一緒に盛り上がりました。人力車を引くことを体験できたのは良かったのですが、それ以上に大切なことに気付きました。日々の挑戦に向き合う中で、つい自分一人で頑張っていると思いがちですが、まつりによって地域の人々が集まり、コミュニティの絆が深まることで、自分が一人ではないと再認識できます。私もそう感じました。まつりのとき、私はただこの町で働く外国人ではなく、日南の市民の一人として感じました。もしかすると、それが理由で、日南にいる間はあまりホームシックを感じないのかもしれません。
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