自殺対策基本法では、例年、月別自殺者数の最も多い3月を「自殺対策強化月間」と定め、地方公共団体、関係団体などが連携し「誰も自殺に追い込まれることのない社会」の実現に向け、相談事業および啓発活動を実施しています。
自殺は、過労や生活困窮、育児や介護などの疲れ、孤立などさまざまな要因が複雑に関係して起きるといわれており、その直前にはうつ病などの精神疾患を発症していることが多いとされています。
生きていく中で誰もがさまざまな悩みやストレスを抱えます。その時に大切なのが、一人で抱え込まないこと。思い詰めてしまう前に相談窓口や誰かにあなたの悩みを相談してみましょう。
■自殺者数の現状
自殺者数は全国、宮崎県、日南市で近年増加傾向にあります。令和5年の自殺死亡率(人口10万人当たりの自殺者数)では、全国で宮崎県がワースト2位となっています。
年代別では、全国では40歳代および50歳代が多くかつ増加傾向にあり、宮崎県と日南市においては70歳代以上の自殺者が多い傾向にあります。また、全国では近年10歳代の若い世代において自殺者数が増加傾向にあり、自ら命を絶つ方をなくす取り組みが必要です。
■あなたの心は大丈夫?(心の健康度チェック)
□毎日の生活に充実感がない。
□これまで楽しめていたことが、おっくうでやる気がしない。
□自分が役に立つ人間だと思えない。
□訳もなく疲れ果てる感じがする。落ち着かない。
□眠れなくなったり、食欲が落ちたりして、生活のリズムが乱れている。
□最近、ひどく困ったことや生きているのがつらいと思ったことがある。
□死について考えることがある。
→2つ以上当てはまり、2週間以上続いている場合は「うつ病」の可能性があります。専門機関に相談してみましょう。
■いのち支える日南市自殺対策行動計画(第二期計画)を策定しました。
第一期計画の期間満了に伴い、国の新たな「自殺総合対策大綱」(令和4年10月閣議決定)に基づき、令和6年3月に「いのち支える日南市自殺対策行動計画(第二期計画)」を策定しました。
関係部署・機関と連携し「誰も自殺に追い込まれることのない日南市」の実現を目指し、次の施策に取り組んでいます。
◇基本施策
(1)地域におけるネットワークの強化
(2)自殺対策を支える人材の育成
(3)住民への啓発と周知
(4)生きることの促進要因への支援
(5)児童生徒のSOSの出し方に関する教育
◇重点施策
(1)高齢者対策
(2)生活困窮者対策
(3)勤務・経営対策
(4)子ども・若者対策
■日南市の取り組み事例紹介〜ゲートキーパー養成講座〜
日南市では、自殺に追い込まれる人を一人でも減らすために「ゲートキーパー養成講座」を市職員、小中学校教職員、一般市民を対象に実施しています。
◇「ゲートキーパー」とは、自殺の危険を示すサインに気付き、適切な対応(悩みを聞いて、必要な支援につなげ、見守る)を図ることができる人のことで、いわば「命の門番」とも位置付けられる人です。
■1人で悩まないで、誰かに相談してみませんか?
心身の不調を感じたり、不安があったりしていませんか?そのようなときは、決して1人で悩まず、誰かに話してみてください。あなたが相談できる場所はたくさんあります。お気軽にご相談ください。
◇電話相談窓口 ※24時間365日相談できる体制を整えています。
◇宮崎県の専門相談窓口 (要予約)※精神科医師が面接相談に応じます。
予約受付時間 月~金(祝日・年末年始を除く)8時30分~17時15分
■宮崎県自殺予防ポータルサイト「ひなたこころサポート」
その他の電話相談先、LINEやチャットなどのSNSでの相談先などを紹介しています。
問い合わせ:健康増進課
【電話】31-1129
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