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日向市歌と中村地平(Chihei Nakamura)

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宮崎県日向市

毎朝8時、市内に朝を告げるメロディーが流れます。昭和36年(1961年)4月、市制施行10周年を記念して制定された日向市歌です。
この市歌を作詞したのは中村地平と黒木淳吉です。このうち地平は宮崎市出身で、宮崎県立図書館長、宮崎相互銀行(現・宮崎太陽銀行)社長を歴任。自らが憧れた南方の風土で培われた南方文学を提唱し、「北の太宰、南の地平」と言われ芥川賞候補にもなった小説家でもあります。
旧制宮崎中学校時代に佐藤春夫の台湾小説に憧れ、日本統治時代の台湾に渡り旧制台北高等学校に入学します。そこでは後に日向市の初代市長となる三尾良次郎が教壇に立っていました。三尾も「黒田の家臣物語」や「日知屋物語」等の小説を執筆した作家としての一面をもっています。師弟、そして作家同士として地平と三尾の親交は続きました。
市では今回、日向市美術展覧会で審査員も務められた画家・小松孝英氏が脚本・監督を務めたドキュメンタリー映画「中村地平」の上映会を開催します。
植民地支配下での抗日反乱事件である「霧社(むしゃ)事件」を通した地平の人間性や、地平の小説の装丁(そうてい)が台湾に与えた芸術的影響など、現地の資料や関係者の声を広く集めた興味深い作品です。
市歌を作詞した地平を知る貴重な機会となりますので、ぜひご来場ください。

◆日向市歌
(昭和36年4月1日制定)
※詳しくは本紙をご覧ください。

◆ドキュメンタリー映画「中村地平」上映会のお知らせ
日時:7月20日(土)
・開場…午後1時
・上映…午後1時30分〜(80分間)
※上映後、小松氏によるフィルムトークあり
場所:日向市中央公民館ホール
※入場無料・事前申込不要

問い合わせ:スポーツ・文化振興課若山牧水・文化振興係
【電話】66・1038

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