11月11日(土)に南郷多目的研修センターにおきまして第11回目となる「みさと地域医療塾」が開催されました。
当日は、全日程対面による開催で、総勢52名の参加がありました。
西郷病院勤務の上池陸人先生による開塾宣言を始まりとして、開催地である美郷町より田中秀俊町長の挨拶や川北正文宮崎県福祉保健部長の来賓挨拶、主催者である金丸吉昌総院長の挨拶が続きました。
前半は、「医師からの声」としまして、近隣の医療機関に勤務する自治医科大卒業の医師から現場での取り組みや各医療機関の特色などの紹介がありました。
後半は、岐阜県北西部地域医療センターの後藤忠雄先生による基調講演が行われ「広域ネットワークによる地域医療体制の歩みと今後」と題して、岐阜県北西部で実際に取り組んでいる広域医療圏のネットワーク化と地域医療連携推進法人の運営に関する内容が紹介されました。岐阜県においても本県と同様に医師不足、小規模診療所の運営、へき地医療従事者の慢性的不足などが積年の課題でありましたが、それらの地域をネットワーク化し複数の医師で複数の医療機関を支える新たな仕組みづくりを行った結果、現在のような広域医療圏の拡充に繋がった実例は非常に参考となる素晴らしい基調講演となりました。
最後に、シンポジウムが開催され、「にちなん医療市民サポーターズ」の活動報告、宮崎大学からは黒木純先生による「宮大地域枠医師の現状」の紹介があり、西臼杵地域公立病院統合合併再編準備室の廣池室長から西臼杵3町における広域的医療圏域の再編統合についての現状報告がなされました。それぞれの参加者からは、それぞれの立場で地域医療に向き合い「持続可能な地域医療」の実現に向けて取り組む姿勢が随所にみられ、大変意義深い活動の報告となったようです。
今年度は「広域医療」をテーマとして、へき地医療が抱える課題を広域的な見地から検証しながら将来に繋がる提言などを多くいただくことが出来ました。参加者からも活発な意見交換が交わされ、地域医療、広域医療の次代に向けて建設的な意見を多く拝聴できたことは今回の医療塾の大きな収穫となりました。
次年度は更に多くの関係者や地域の皆さんが参加出来るテーマで「みさと地域医療塾」の開催を計画したいと考えております。
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