みなさん、こんにちは。南郷診療所の医師の二宮です。
ここ数年はワクチンについて見聞きする機会が多かったのではないでしょうか。
今もニュースやCMではコロナやインフルエンザ、帯状疱疹など様々なワクチンが取り上げられています。今回はその中でも「肺炎球菌ワクチン」について話していこうと思います。
そもそも「肺炎球菌」とは日本人の約3~5%の高齢者の鼻や喉の奥にいるとされます。これらの菌が活性化することで、気管支炎、肺炎、敗血症などの重い合併症を起こします。特に肺炎はわが国の死亡原因の第5位となっており、日常的に生じる成人の肺炎のうち1/4~1/3は肺炎球菌が原因と考えられています。
「高齢者肺炎球菌ワクチン」の定期接種は2014年から65歳になる方を対象に開始されました。
また、これまで接種を受けていない方へ接種機会を提供するため、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳となる方も対象となる経過措置が取られていました。
今回2024年3月31日にその経過措置がなくなり、4月1日からは65歳となる方のみが対象となります。
これを機に、これまで肺炎球菌ワクチン接種について「初めて聞いた」「忘れていて1回も打っていない」などの方で、接種対象に該当される方はこの機会に接種を検討してみてはどうでしょうか。
ちなみに今は美郷町では70歳以上で一度も接種したことがない方は助成の対象となっています。
接種希望や相談のある方は、まず健康福祉課へ連絡をよろしくお願いします。
※60~64歳で心臓・腎臓もしくは呼吸器の機能またはヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害がある方で身体障害者手帳1級を有する方も対象です。
※1回でも接種している方は助成対象外です。
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