■災害発生時の対応について
理事長兼院長 長田 直人(ながたなおと)
日向灘地震や南海トラフ巨大地震などの災害や緊急事態に備え、当センターでは平時から連絡体制の確保や災害医療訓練を実施しています。もし災害が発生した時は、次のような対応を想定しています。
◇大規模な感染症の発生
新型コロナウイルス感染症に対応した経験をもとに、感染症のまん延防止対策を確実に実施します。
◇多発外傷の人には
多発外傷とは、体の複数部位において外傷を負うことです。当センターに在籍する2名の整形外科医が対応します。麻酔科医である私も、重症患者に対応します。
◇腎透析が必要な人には
透析が受けられないと、3日くらいで体調が悪くなります。点滴により患者さんの体調を維持し、腎透析クリニックと連携して対応します。
◇避難所の健康管理
自治体が開設した避難所に相談窓口を設けて、カルテを作成します。
特に、高血圧や脳梗塞・脳出血などの方には注意が必要です。常備薬がとても大事なので、近くの薬局などから薬を集めて無料で配ります。病状が把握できるように、避難する時にはお薬手帳を忘れずに。
◇後方支援市
外で大きな被害が発生した場合は、被災地へ当センターが所有しているDMAT(ディーマット)(災害派遣医療チーム)を派遣します。DMATとは、大規模災害や多数の傷病者が発生した事故などの現場で、おおむね48時間以内に活動できる機動性を持った、専門的な訓練を受けた医療チームです。
問い合わせ:西都児湯医療センター
【電話】42-1113
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