■牧野富太郎が名付けた「ヤッコソウ」
ヤッコソウは葉緑素を持たず、シイの木の根に寄生して発生する5cmほどの植物です。毎年10月中旬~11月中旬頃に発生、徳島県南部を北限とし、九州南部から南西諸島に分布しています。
1852年に奄美大島で既に発見されていたものの命名されておらず、1909年に高知県土佐で発見されたものを、植物学者の牧野富太郎が大名行列の奴(やっこ)に見立てヤッコソウと命名、発表しました。その後研究を進めた牧野は新科「ヤッコソウ科」を創出。牧野が生涯で発見、命名した1500種余りの中でも代表的な植物で、東京都立大学牧野標本館のシンボルマークにもなっています。
ヤッコソウは海岸から約10km以内に発生するとされていますが、約30km離れた高城町石山などで確認されていて、県内で最も内陸にあり大変貴重なことから、平成27年に市の指定文化財(天然記念物)に指定しました。
※ハチに注意し、花には触れないでください
学名:Mitrastemon yamamotoi Makino
(ミトラステモン ヤマモトイ マキノ)
問い合わせ:文化財課
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