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都城市立美術館 vol.69

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宮崎県都城市

■「雪中泊舟(せっちゅうはくしゅう)」
山内 多門 作(制作年不明)

山々が白く染まり、雪が降り積もった木々の合間から民家が見え、静かに流れる川に身を寄せるかのように浮かぶ舟。近くには傘を引き寄せて腰を丸めながら歩く人も描かれていて、しんしんとした寒さが伝わります。
このような墨の濃淡を生かした冬の情景が見どころの本作品ですが、より注目してほしいのは掛け軸の表装に用いられた布地(裂地(きれじ))です。絵に隣り合わせた部分に使われている深緑と白の2種類の裂地には、それぞれ制作者である山内多門の印章がデザインされています。表装の裂地は、吉祥や植物など汎用性の高い文様を用いることが多いため、大変珍しい作例である本作。2月25日(日)まで開催中の収蔵作品展にて展示していますので、ぜひ実物を鑑賞ください。

問い合わせ:市立美術館
【電話】25-1447

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