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高鍋町歴史シンポジウム・嚶鳴フォーラムin高鍋2024・第32回石井十次顕彰のつどい

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宮崎県高鍋町

■児童福祉の父石井十次を知り、まちの未来へと繋げる
11月16日、たかしんホールにて、「高鍋町歴史シンポジウム・嚶鳴フォーラムin高鍋2024・第32回石井十次顕彰のつどい」が開催されました。
福祉という言葉すらなかった時代に、日本で最初の孤児院を創設し、一生を孤児救済に捧げた石井十次。今回のシンポジウムでは、パネルディスカッションや児童劇を通じて、石井十次の偉業と、高鍋町が持つ歴史や文化が紹介されました。また、「誰も取り残さない未来のために、今の私たちに何ができるのか」を考える貴重な機会となりました。

▽オープニングアトラクション「明倫堂の教え」唱和
高鍋藩第7代藩主・秋月種茂が創設した、藩校・明倫堂の教育理念「明倫堂学規」等を基にした14項目の教え「明倫堂の教え」を実践している高鍋東・西中学校の生徒28人が堂々と唱和しました。

▽児童劇「石井十次ものがたり」
出演:劇団「Juuziの奇妙な冒険」(高鍋西小学校6年生)
演出:日髙啓介さん
演出アシスタント:大江泰子さん、林田古都里さん
ピアノ演奏:今村さつきさん
高鍋西小学校6年生による児童劇。俳優の日髙啓介さん演出の台本で、石井十次の幼少期から岡山県の診療所で最初の孤児を引き取ることとなった場面までが演じられました。
児童は約2か月半もの間、プロによる本格的な演劇指導を受けて練習を重ねてきており、観客を前にしながら見事に演じ、最後は自分たちで作詞した「高鍋のうた」を歌い上げました。

『高鍋のうた』
作詞:高鍋西小学校6年1組・2組のみんな
作曲:今村さつき

ブーブーブー 車が通る わんわんわん 犬の散歩 トコトコ歩く 高鍋の町 今日も町はにぎやかだ

キンコンカン チャイムが鳴る ミーンミン 夏のセミ がやがやがやがや みんな元気 ぼくらはここで生きている

十次先生の友愛の心 みんなでつなぐ愛と希望 縄の帯をキュウッとしめて みんなの笑顔願っている

カーカーカー 舞鶴公園 ザーザーザー 小丸川 ハハハハ 涙はやがて笑顔に 未来へつづく道を歩く

・パネリスト(本紙PDF版7ページ左から)
河合敦さん(歴史作家、多摩大学客員教授、早稲田大学非常勤講師)、吉田公平さん(東洋大学名誉教授、嚶鳴協議会顧問)、黒木敏之(高鍋町長)
・コーディネーター(本紙PDF版7ページ右)
寺田昭一さん(月刊誌「歴史街道」(PHP研究所)特別編集委員)

▽特別講演「孤児救済に生涯を捧げた高鍋の石井十次」
歴史作家の河合敦さんによる特別講演では、石井十次の事績が紹介されました。講演では、石井十次の幼少期から岡山での孤児院設立、茶臼原への移転といった孤児救済の道程が詳しく語られ、その活動を支えた人々についても触れられました。
講演の最後には、石井十次が残した「為せよ、屈するなかれ。時重なればその事必ず成らん」という言葉が紹介され、孤児救済の志を貫き通した彼の生涯から多くの学びを得たことが語られました。

▽パネルディスカッションふるさとの先人・歴史文化を活かす
~誰も取り残さない未来、持続可能な地域づくりのために~
パネルディスカッションでは、河合さん、吉田さん、黒木町長が登壇し、歴史文化を基盤としたまちづくりを進めている高鍋町における「誰ひとり取り残さない持続可能な地域づくり」について、それぞれの視点から語りました。
ディスカッションの中で、「歴史の先人や地域の文化を、人づくり・まちづくりにどう生かすか」という問いに対し、河合さんは「人口減少時代において、観光はまちの死活問題。そのカギを握るのは、地域の人々が持つ地域への愛着です。高鍋に人を呼び込むためには、子どもだけでなく大人たちも郷土や偉人を愛し、誇りに思うことが重要」と語りました。続けて、吉田さんは「現場を見て孤児救済を志した十次からわかるように、志は現場で培われるもの。そして感性は家庭や地域で育まれる。一人ひとりの学びへの意欲でまちの雰囲気は変わる」と述べ、地域での歴史文化の役割とそれに対する地域住民のあり方を示されました。

※シンポジウムの模様は町公式Youtubeチャンネルで

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