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自治体の皆さまへ

市民病院だより

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富山県氷見市

◆人間ドックを受けましょう!~早期発見して、リスク・痛みの少ない治療で病気を治す~
日本で「病気ではなく健康に関心のある人」を対象として人間ドックが始まったのは、1954年春のことです。人間ドックの「ドック」は、船を点検・修理するための設備を意味する英語:dockに由来するといわれています。
氷見市民病院では、2011年春に人間ドックが開設されました。

◆人間ドックの目的
人間ドックには、大きく三つの目的があります。
一つ目は、人間ドックを受診して異常がなかったときに「ああ元気なんだ」と、自分の健康を確認できることです。
二つ目は、日本人の死因(図1参照)の第1位であるがんを症状の出ない早期に発見できることです。早期に発見することで、リスクや痛みの少ない方法でがんを治すことができます。例えば、胃がんが内視鏡で早期に発見された場合には、50%以上が開腹することなく内視鏡でがんを切除でき、1~2週間の入院で完治します。当院では、安全で苦痛の少ない経鼻内視鏡を12年前から導入しており、舌根には触らないので吐き気を感じることがなく、比較的短時間で終了します。12年間で100例近くのがんが早期発見されています。
今年からは、たった5mlの採血で、胃がん、肺がん、大腸がん、膵臓がん、前立腺がん、乳がん、子宮・卵巣がんのリスク評価ができる「アミノインデックス・リスクスクリーニング」を導入しました。腫瘍マーカー検査や金沢医科大学との連携によるPET-CTとの組み合わせにより、早期がんの発見がさらに向上するものと期待しています。三つ目は、日本人の死因2位の脳卒中と3位の心臓病の大きな原因である動脈硬化の防止です。動脈硬化の原因は、高血圧、糖尿病、脂質異常症です。これらを症状のない早期に発見し、薬ではなく生活習慣の改善により、発症を未然に防ぐことが目的です。

◆市民病院で人間ドックを受けませんか!
当院の人間ドックのコースは大きく四つに分けられます。簡易ドック、日帰りドック、一泊ドックと脳ドックがありますが、まずは基本となる日帰りドックがお勧めです。次回からは結果に応じてコースを考えましょう。
また2012年7月から始めた、氷見の民宿で一泊しておいしい海の幸を味わい、全身の精査を受ける「氷見民宿一泊ドック」も好評で、金沢や能登方面からの来院者が年々増加しています。
19世紀の医学は、病気を発見し原因を追究するものでした。20世紀は、病気の治療にさまざまな方法で取り組んできました。そして、21世紀は予防医学の時代といわれています。50年後には、病院は機能別に特化縮小され、代わって健康管理センターが疾病予防センターとして大きく生まれ変わると思っています。
健康は、人生最大の宝です。人間ドックを通して、あなたの健康と人生100年時代の長生きのお役に立てればと思っています。いつでも気軽に相談してください。
【図1】日本人の死因

・健康管理センターセンター長 松木 伸夫

◆ぜひご覧ください!
ケーブルテレビの氷見市広報番組「もっと知りたい・伝えたい氷見市政」では、隔月で医療や健康に関する身近な話題をテーマに、皆さまの健康に役立つ情報をお届けしています。放送期間後は、市公式YouTubeで配信していますので、ぜひご覧ください。

▽9月放送予定
テーマ:「コロナウイルス後遺症とは?~症状と治療法~」
出演:総合診療科 教授 神田 享勉(つぎやす) 医師
放送:9月17日(日)~23日(土・祝)
1日3回(10:30~、15:30~、20:30~)
※次回は、11月19日(日)~25日(土)に放送予定

問合せ:金沢医科大学氷見市民病院
【電話】74-1900

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〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

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