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続・ひみ未来遺産「第27回 吉田初三郎「氷見市景勝鳥瞰図(ひみしけいしょうちょうかんず)」

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富山県氷見市

◆〜空から氷見を眺めてみよう〜
昭和27年に市制が施行され、昭和29年4月1日に一郡一市が実現した後の氷見市域を描いたのが「氷見市景勝鳥瞰図」です。作者の吉田初三郎(よしだはつさぶろう)(1884〜1955)は、大正から昭和にかけて全国各地で鳥瞰図の作画を手掛けた画家で、「大正の広重」(広重=江戸時代の浮世絵師歌川広重)と称されました。
この図は、市街地中心地にあった旧氷見市役所を中心に、南(左方)には十二町潟、北(右方)には石動山や虻が島が描かれており、市内の主要な名所や施設の位置がわかるようになっています。また広域的には、東(左方)は立山連峰から富山市、西(右方)は能登半島から福井県の敦賀市あたりまでの北陸3県が描かれています。
現在では、インターネットの地図サイトなどで、航空写真を当たり前のように見ることができますが、この当時ではめずらしく、観光案内として、鳥瞰図を見た人びとを中心に目を引きました。
令和6年能登半島地震から7月で半年が経ちます。本市では観測史上最大の震度5強を観測し、多くの被害があり、現在も復旧作業が進められています。そうした中で、3月には北陸新幹線が金沢駅からちょうどこの図に描かれた敦賀駅まで延伸し、震災後に開業したことで、北陸を応援しようという観光客などから全国的に注目されています。
「氷見市景勝鳥瞰図」は、博物館常設展示室内に展示しています。鳥瞰図を通して、復興へ突き進む地元氷見に思いをはせてみてはいかがでしょうか。
(博物館学芸員 高松夏央)

問合せ:博物館
【電話】74-8231

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