市では「新市庁舎整備」について検討を進めており、この度、「砺波市新庁舎整備基本構想」を策定しました。この構想の中身や「新庁舎整備」の現状をお伝えします。
■現庁舎の現状
現砺波市本庁舎は、昭和39年に本館と平屋棟が建設され、令和6年で建築から60年が経過しました。これまで、増築等により時々の社会的ニーズに対応してきましたが、一部耐震基準を満たしていないことや、施設・設備の老朽化や分棟方式による機能分散など様々な問題を抱えています。
■これまでの取り組み
令和2年度に庁内研究会を、令和3年度に市民による検討委員会を立ち上げました。そして、現庁舎の課題解決のためには、「耐震補強」や「一部建て替え」ではなく、「新庁舎の建設」が必要であるとし、整備地を検討することとしました。
令和4年度から庁内で再検討を進め、令和5年度には各種団体との意見交換や市民アンケートを実施し、新庁舎について考えてきました。
■整備場所は富山県花総合センター敷地に
各種団体との意見交換や市民アンケートを踏まえて、次の条件から整備場所を検討しました。そして、
●早期整備が可能である
●想定必要面積を確保できる敷地規模である
●来庁者のアクセス性の確保が図られる
●災害時に迅速な対応が可能である
●事業費を最小限にとどめる
●市の各種計画・方針等との整合性が図られている
といった理由などから、総合的に判断した結果、新庁舎の整備場所は「富山県花総合センター敷地」と方針決定しました。
この整備場所は、駐車場を十分に確保できることや、既存外構の活用などのコスト低減に向けた検討が可能で、周辺施設との連携など、庁舎建設でエリア全体への相乗効果も期待できます。
■市民アンケート質問 建設場所のこだわりは?
市民アンケートでは敷地選定について、別敷地・現在地にこだわらない意見の割合が大きくなりました。
また、具体的な場所ではチューリップ公園周辺が良いとの意見も多くありました。
新庁舎の建設場所について、次の中から1つだけ選んでください。
《基本理念》
市民の安全を守り、環境と人にやさしく、機能的でコンパクトな庁舎
《基本方針1》
市民の安全・安心を第一に災害時にも業務継続可能な庁舎
《基本方針2》
環境に配慮し人にやさしい庁舎
《基本方針3》
経済性を考慮し機能的でコンパクトな庁舎
■考えるべき検討事項
新庁舎整備の基本構想では上記のとおり、基本理念と3つの基本方針を定めています。今後、基本理念を実現するために基本方針ごとに検討すべき事項は次のとおりです。
【基本方針1】
◇自然災害に向けた検討
・地域防災拠点としての機能の確保
・電力・上下水道・通信などのバックアップ機能の確保
・免震構造、制振構造の検討
◇災害対応機能の検討
・迅速かつ適切な対応可能な災害対策本部機能の整備
・フェーズフリー※1の視点を取り入れた施設
・緊急物資の拠点として、備蓄スペース等
【基本方針2】
◇ZEB化※1・ユニバーサルデザイン※2の検討
・太陽光発電設備など再生可能エネルギーの活用
・EV車の充電設備の拡充
・ユニバーサルデザインによる整備
◇人にやさしい庁舎の検討
・周辺環境への配慮(緑化、交通関係等)
・分かりやすい部署配置、駐車場配置、誘導案内
・柔軟な公用車の運用(適正台数、集中管理)
【基本方針3】
◇コスト低減の検討
・シンプルでメンテナンスがしやすい庁舎
・構造体、仕上材の長寿命化
・環境に配慮した設備や建材の活用
◇DX※2・将来対応の検討
・市民サービスのデジタル化
・将来の市民サービスや働き方の変化を見据えた適正な規模
・セキュリティレベルに対応したセキュリティ区画※1
※1:5ページで解説。※2:デジタル技術を活用して行政サービスの利便性向上や業務効率化を実現する取り組み。
■市民アンケート質問 新庁舎に重要なことは?
市民アンケートでは「災害対応の拠点」が一番多くなりました。
他にも、「十分な駐車・駐輪場の確保」や「窓口の配置のわかりやすさ」など利便性を求める意見も多くありました。
新庁舎を建設する場合、特に重要と思われる項目を3つ選んでください
問合せ:財政課
【電話】33-1274
<この記事についてアンケートにご協力ください。>