■若い人も脳卒中に気をつけよう
脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)の45%は71歳以上の高齢者に発症しますが、若い人に発症することもあります。
脳卒中患者の1/3~1/4は20歳から64歳までの就労年齢で発症しています。(平成30年度の厚生労働省白書より)一度脳卒中を発症すると復職率は50%を切るため、発症予防が大切です。
40~50歳代の脳卒中患者の中には、30歳代で高血圧を指摘されても無治療だった人がいました。高血圧は脳卒中の最大の危険因子ですが薬剤で治療可能です。予防対策として、血圧計を用意して、普段の血圧を測定することをお勧めします。また、健康診断で高血圧を指摘された場合は、放置せずに医療機関を受診して下さい。
特に、くも膜下出血は30歳代でも発症することがあり死亡率が高いです。ご家族にくも膜下出血を発症したことがある人がいる場合は、家族内発症の率が高いため、脳ドックを受診することをお勧めします。
高岡市民病院 脳神経内科 主任部長 道具伸浩
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