障がいのある人もない人も共に育ち、共に暮らし、共に働く地域共生社会を実現するには一人ひとりが障がいや、障がいのある人に対する理解や認識を深めることが大切です。そこで、障がいのある生徒の自立を支援する高岡高等支援学校について紹介します。
■インタビュー
高岡高等支援学校 学部・学科主任 松田薫先生
平成25年の開校時より勤続。陸上部の顧問も務める。
高岡高等支援学校は、生徒の卒業後の一般企業への就職など、社会的・職業的自立を目指す高等部のみの特別支援学校です。教育課程の特徴として、作業学習を週二日間実施しており、就業に必要な知識・技能・態度の習得を目指しています。また、校外での就業体験を実施しています。
作業学習の一環として、校内で喫茶店「えびCafé」を営業しています。店内では、接客や商品・物品の在庫管理、金銭のやり取りなど、一連の流れを生徒たちが行っています。営業日には、毎回多くの地域の人にご利用いただき、地域との交流の場になっています。
本校へは、中学校の時に特別支援学級に通っていた生徒が入学することが多いのですが、中学校卒業後の進路を考えたときに、知的障がいとは一体何だろう、そしてそれを受け入れるのかどうか、いろいろな悩みや考えもあり、保護者の理解も必要になってくると思います。障がい受容についてはデリケートな部分があり、生徒それぞれに対し個別の対応で試行錯誤していく必要があります。
今はインクルーシブ教育も推進されており、私立高校や県立高校でも障がいのある生徒の受け入れが準備されています。一方、本校では、共感できる友だちが周りにおり、学校生活でコミュニケーションを取りやすくなったということがあります。学校行事や部活動などを友だちと楽しそうに取り組む雰囲気を見ると、多感な年代の生徒たちには大きな意味があるのではないかと思いますし、またそのような、生徒が安心して学校生活を送れる環境づくりを目指しています。
■知的障がいとは
知的機能の障がいがおおむね18歳未満にあらわれ、複雑な事柄やこみいった文章・会話の理解が不得手だったり、読み書きや計算が苦手だったりと、日常生活の中でさまざまな不自由が生じることをいいます。就職し、自立している人も多くいますが、苦手な分野についてはサポートが必要な人もいます。
コミュニケーションをとる際は、ゆっくり丁寧な言葉で話す、穏やかに話すなどを心掛けましょう。
■だれでもちごて みないいが ART・BRUT◎TAKAOKAin障害者週間
市では、障害者週間に合わせて、映像上映と作品展示を行い、障がいのある人が思いのままにアートに取り組み表現する芸術について紹介します。
日時:12月3日(火)~9日(月)
場所:市役所1階ロビー
問合先:社会福祉課
【電話】20-1369【FAX】20-1371
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