■ドライマウスについて
ドライマウス(口腔乾燥症)はお口の中の渇き感やネバネバ感、口臭、食事の際の飲み込みづらさを起こす症状です。原因は様々ですが、加齢変化による唾液を作る細胞の減少・機能低下やストレス、薬の副作用、糖尿病や腎臓疾患などが挙げられます。また、シェーグレン症候群という自己免疫疾患が原因の場合もあります。唾液の機能には抗菌成分も含まれているため、ドライマウスの人は、う蝕(虫歯)や歯周病、口臭のリスクが高まります。
その他の症状としては粘膜のヒリヒリ感、味覚異常などを伴う場合もあります。治療においては原因の検索と除去を基本とし、加齢変化や原因の除去が難しい場合には、症状を和らげるよう対症療法を行います。他の疾患の有無を検査し、症状に対して含嗽薬(がんそうやく)や漢方薬での治療を行います。また、保湿剤の提案やお口の形態にあったケアの方法を紹介しています。口腔内や体の変化・異常の発見のきっかけになることもあるので、気になる人はかかりつけの歯科医院でご相談ください。
高岡市民病院 歯科口腔外科医師 八藤後堯(やとうごたかし)
<この記事についてアンケートにご協力ください。>